浪商「牛島・ドカベン」バッテリー、PLの新井宏昌 「私学7強」輝いた大阪のヒーロー 甲子園球場100年
■逆転のPL
箕島(和歌山)が黄金時代を築いた70年代で、大阪が全国制覇を果たしたのは78年夏のPL学園だけ。準決勝の中京(現中京大中京=愛知)戦は九回に4点差を追いつき、延長十二回にサヨナラ勝ち。決勝の高知商戦は2点を追う九回に3点を挙げて再びのサヨナラ勝ち。「逆転のPL」といわれたチームの中心は西田真次(のちに真二)、木戸克彦のバッテリー。ともに法大を経てプロ入り。西田は打者として広島で活躍、木戸は阪神で85年の日本一を経験した。
西田、木戸のほか、ベストナイン選出外の選手では北陽のエース、岡田の2学年上の有田二三男の名を挙げたい。73年春は「怪物」といわれた江川卓(元巨人など)を擁する作新学院(栃木)と対戦し、敗れたが2失点完投。夏は3回戦の高鍋(宮崎)戦でノーヒットノーランを達成し、ベスト8に進出。同年秋のドラフトで2位指名されて近鉄に入団した。