【焼肉カレー】創業100年に手が届きそうな池袋の老舗食堂で食べる、超ボリュームの焼肉カレー:パリッコ『今週のハマりメシ』第161回
厨房からジュワーっという音が聞こえていたかと思うと、すぐさま到着。すごいな。これまた初めて頼んだメニューな気がするけど、こういうやつか。 大きめの皿に惜しみない量のごはんとカレー。米の上にはロース肉と思われる、生姜焼きほどの厚みの巨大な豚肉がどさどさどさとのっている。こりゃあ好きだわ。おれ。間違いない。 まずは肉から食べてみようと整列していた肉を崩すと、あらためてその量に驚く。増えてない? ってレベル。まず、カレーがついていない部分にがぶりと食らいつく。甘辛くて食べごたえ満点で、脂と肉の対比も素晴らしい。あわてて白米をほおばると、ほんのりと柔らかめに炊きあげられた米がまたうまく、すでに昇天してしまいそうだ。 カレーは昔ながらの和風味をベースにしつつ、スパイシーさと塩気の"攻め要素"も感じる絶品だ。真っ赤な福神漬けとごはんと一緒に食べると、もうなにも言うことはない。が、僕はそこに、自由に加えることのできる焼肉というお宝を持ち合わせている。こんなに恵まれたことがあるだろうか。 焼肉の味、カレーの味、それぞれ単体で味わったり、焼肉を思い切ってどっぷりとカレーに浸してみたり。その美味に心身をゆだねては、ホッピーをぐびりと飲んでみたり。 当然のことながら、ホッピーのナカをのおかわりを含むすべてを平らげたら、大満腹状態だ。あとは帰って風呂に入り、ベットに横たわればストンだろう。 こんな幸せな食堂が、全国にいくつ残っているんだろうか。あわよくばあと100年、いや、1000年は営業を続けてほしいと願う。 取材・文・撮影/パリッコ
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