全豪連覇に挑む大坂なおみに”教授”と呼ばれるデータテニス駆使の名参謀
今季の開幕戦となったブリスベン国際を、大坂とフィセッテの新タッグは、ベスト4の結果で終えた。1回戦から準決勝まで全てフルセットの接戦続きではあったが、二人が声を揃えて掲げた「試合を重ねるごとに、良いプレーをする」という目標を、十分に達成できたと言えるだろう。 特に、エース数の増加に象徴されるサービスゲームの向上や、フットワークを活かしたストロークの安定感は、「テニスの調子が良くなくても、勝てるようになってきた」との実感を裏打ちする。 さらに大坂は、「パーセンテージに拘る私の性格を彼は知っているから、具体的な数字を示してアドバイスをしてくれる」とも言った。 それらデータに基づいた戦術立案や助言の数々は、今やあらゆる選手から分析の目にさらされる大坂が、新たなステージに上がるために不可欠なプロセスともなるはずだ。 全豪オープンを連覇した選手となると、2012年と2013年のビクトリア・アザレンカが最後である。 果たして今大会のディフェンディング・チャンピオンは、それ以来となる快挙を成し遂げることができるだろうかーー? 彼女が掲げる「目の前のポイントのみに集中する」という目標のその先にこそ、求める答えはあるはず。大坂の1回戦(日本時間20日)の相手は、世界ランク59位のM・ブズコバ(チェコ)に決まった。両者は初対戦となる。 (文責・内田暁/スポーツライター)