巨人、722日ぶり単独首位! 岡本和真が母の日前祝い2打席連発「最高の結果になって良かった」
主砲が奪首に導いた!! 巨人は11日、ヤクルト7回戦(神宮)に4-3で勝利。今季2度目の4連勝を飾り、2022年5月20日以来、722日ぶりに単独首位に浮上した。岡本和真内野手(27)が同点の6号ソロ、勝ち越しの7号2ランと今季初の2打席連続本塁打を放った。12日は「母の日」。伝統球団の4番に座る孝行息子が、母・智代美さん(59)に前祝いの〝プレゼント〟を届けた。 神宮の夜空に舞い上がった白球が復調を予感させた。岡本和が2打席連続でアーチを描き、チームを2年ぶりの単独首位へと押し上げた。 「先頭だったので何とか塁に出ることを心掛けて打席に入った。最高の結果になって良かった」 安堵(あんど)して振りかえったのは1点を追う二回だ。小川が投じたカットボールを一閃。13打席ぶりの安打となる6号ソロを左翼席にたたき込んだ。同点の四回1死一塁では左中間に勝ち越しの7号2ラン。3本塁打を放った昨年8月6日の広島戦(マツダ)以来、自身16度目の複数本塁打でリーグトップのヤクルト・村上、中日・細川と1本差に迫った。 5月に入ってからは、試合前までの8試合で打率・111(27打数3安打)。過去3試合で無安打が続いていた。不調に苦しむ中、自身を助けたのは日頃からのメモだ。「梅雨入りすると、俺のバットもしめる」と普段から自身の打撃の状態や傾向を時期ごとに把握する。若手時代はノートに記していた打撃のチェックポイントは、携帯電話のメモ機能に打ち込んで整理するようになった。4試合ぶりの快音は、豪快な打撃とは裏腹なマメさが生んだたまものだった。 4番の活躍でチームは今季2度目の4連勝。デーゲームで敗れた阪神を抜き、2022年5月20日以来、722日ぶりに単独首位に浮上した。阿部監督は「まだまだこれから。チームはやるべきことをやるだけ」と勝ってかぶとの緒を締め、ベンチで帽子を取って最敬礼した主砲には「(体勢を)崩されてもああやって飛ぶんだから。いいきっかけになってくれた」と目を細めた。 12日は母の日。奈良・五條市で暮らす母・智代美さんへ、毎年プレゼントを送る岡本和は「(今年は)適当です」とはぐらかしたが、雄姿が何よりの贈り物。「チームに迷惑をかけないように早く打ちたいと思っていた」。心地いい夜風を浴びながら球場を後にした。(樋口航)