夢はマスターズ出場!自閉症のチャンピオン、サイモン・リー
インクルーシブゴルフへ、夢はマスターズ!
「サイモンにとってゴルフは単なる趣味ではなかった」という母。 「世の中とコミュニケーションするための手段でした。ゴルフに集中することで社会性が改善し、発達障害の2級から3級になったんです」 サイモン本人に、ゴルフの何が 楽しいのかと聞くと、「よいコースでラウンドできることが楽しみです。ボールの飛球線を見ること、球が上がって重力で落ちてくる経過が面白いんです」とユニークな答えが返ってきた。 ゴルフに飽きたことは? 「ゴルフは毎日やりたいわけではないんです。どちらかというと、やりたくないときのほうが多いけど、コーチが厳しいのでやっているんです。あ、コーチの目の前で言ってしまった(笑)」 そして最後に、「あなたにとってゴルフとは何ですか」と聞くと「自分にとってゴルフは、障害のない人と平等に話せる唯一の場です!」 サイモンの直近の目標は、アジアの各ツアーに参戦することだが、最終的な目標は、コーンフェリーツアーを経て、PGAツアーでのプレー。そして夢はマスターズへの出場だ。 現在、ハナ銀行インビテーショナル(76・71で予選落ち)、コロン韓国オープン(6月20日~)、U.S. アダプティブオープン(7月8日~)と、世界を股にかけて連戦中だ。 ゴルフを通して、インクルーシブな存在でありつづけるサイモン・リーの軽やかに挑戦する姿勢が、同じような障害を持つ人たちの希望となるのだろう。 PHOTO/Yasuo Masuda