RKKラジオの「ミミー号」初登場から50年 熊本県内各地から話題や天気を生中継 現場の臨場感、伝え続ける
8人いた1期生の一人、江川亮子さん(73)=八代市=は「憧れていたトヨタのセリカに乗りたくて、家族に内緒で応募した。カーナビは無かったので道に迷うこともあった」と苦笑い。「みんなで中継に必要な無線の資格を取った。珍しい方との出会いもあり、充実した日々だった」と回想する。 任期は3年。その後の進路はさまざまだが、リポーターやアナウンサーとして活躍している人も多い。 ■「スパイス的役割」 50年で中継環境は大きく変わった。携帯電話の登場により、無線電波が不安定な場所からもリポートが届けられるようになった。 ただ、技術が進歩しても、現場の臨場感を伝える役割は変わらない。ラジオ制作部の江上浩子部長(56)は「生放送中のスタジオに、外の雰囲気や空気を吹き込むスパイス的な役割を果たしている」と意義を話す。 古戝さんは、〝自分の足〟で発掘した情報の発信を心がける。「県内で地道に頑張っている人の様子を伝え続けたい」。ミミー号は日々、県内各地を走り回っている。(石井颯悟)