第9回市場問題PT会議(全文1)今日の議論踏まえ6月5日に再度PT会議を開催
市場跡地の売却について
たくさん論点がございますけれども、まず報告書の中の、絞ってまいりたいと思いますけど、10ページ、まず第1の論点です。これまで、よろしいでしょうか。そうですね。これまで市場跡地の売却という議論をしてきました。例えば豊洲市場は、もし築地に残る場合に豊洲市場はいくらで売れるのかという議論があり、あるいは豊洲に移ったときに築地市場はいくらで売れるのか。そういう議論をしてきました。今回、市場から提出いただきました過去の事例、神田市場の売却3700億円というのはいったいどういうものであったのかということでございます。 この文書(もんじょ)、文書というと変なんですが、この市場からいただきました回答からすると、確かに神田市場を廃止したときに一般会計から3700億円を市場に入れていただきましたということが書いてあります。じゃあ実際に東京都が民間に売った額はいくらだったのかということでございますが、400億円です。その差額は3300億ですね。なぜそんなことが起こるのかと。今までいったい、市場はいくらで売れるのかという議論をしてきたのはいったいなんだったんだろうという、非常に重要なFactsでございます。 容積率をアップすると高くなりますよねというような議論もしてきました。秋葉原の今の状況を見ていただくと容積率はアップしています。しかし400億円です。このことについて、今まで一生懸命作業していただきました菊森先生からちょっとコメントをいただきたいというふうに思います。 菊森:はい。この10ページのこの図にありますように、財務局と市場との取引、それから財務局と民間との取引。通常、売却っていう場合は民間への売却を想定することが多いんですが、この時点が違う。すなわち昭和63年と平成14年との間のこの時点、バブルの崩壊後大きく不動産市場が変わってしまったということを背景にして、これだけの金額の差が表れているという面はあるかと思います。 ただし、いくら、私も土地区画整理審議会の会長を務めてきた人間として、換地というものがある程度行われたとしてもこれだけの価格差というのは通常はなかなかできにくいんではないかと思っております。タイミングがたまたまこういうタイミングになってこういう数字になったというご説明でございましょうが、この辺はより細かく調査したほうがいいのではないかというふうに感じております。 小島:前回か前々回で私はこの絵を描いて、この絵の中で最後には民間に売却したお金と、市場に財務局から行ったお金が調整されるんではないかというふうに書いておりました。結局そんな調整はなされないわけですから、そういう意味では市場はいい商売をしたと。要するに400億円でしか売れなかったわけですから非常にいい商売をしたと、こういうことになるかもしれませんけれども、これが当たり前だということであれば、どういうふうに豊洲の跡地を処分するのかとか、築地の跡地を処分するのかという根本的な議論をやっぱり整理しなきゃいけないんじゃないかというふうに思いましたが、梶田先生にもちょっと作業していただいていたので、お願いしたいと思います。 【連載】第9回市場問題PT会議 報告書案を議論 全文2へ続く