センバツ金光大阪 甲子園でしか聴けない「金光マーチ」13年ぶり
13年ぶりに甲子園で「金光マーチ」が鳴り響く。第94回選抜高校野球大会第3日の21日、第2試合に金光大阪が登場する。金光マーチとは、金光大阪のオリジナル応援曲の総称。とある事情で金光マーチは甲子園でしか聴けないため、生演奏も13年ぶりだ。 3月2日以降、ネット交流サービス(SNS)では「『金光マーチ』が久々に生で聴けるぞ」といった書き込みがいくつもあった。その日、センバツで、アルプス席のブラスバンド応援が可能と発表された。 金光大阪吹奏楽部顧問の藤本梨花さんによると、金光マーチは2002年のセンバツで吉見一起さん(元中日)を擁して甲子園初出場を果たした際、当時の顧問が知り合いの作曲家に頼んで作ってもらったという。「選手が前向きになるテンポの良い明るい曲が多いですね。メロディーも覚えやすい」と藤本さん。特に好機に使われるチャンステーマは人気がある。 なぜ13年ぶりかというと、大阪府内には、周辺住民への配慮で吹奏楽による応援を禁止している球場があるため、公平を期して大阪大会ではすべての球場で一律禁止としている。金光大阪の甲子園出場は02年春、07年夏、09年春に続いて13年ぶり。横井一裕監督は「甲子園に出場しない限り、選手が耳にすることはない」と説明する。 野球部は、大会前に吹奏楽部から音源をもらって打撃練習をした。横井監督は「リズミカルでスタンドはのってくる。軸になる応援になると思います」と甲子園ならではの「後押し」に期待する。 吹奏楽部も意気込んでいる。藤本さんは「部員は野球部の力になれるようにと思いながら練習している様子です。甲子園で演奏するのが夢だったという生徒もいて、卒業生からは『自分たちが演奏したかった』という声も届いています」と話す。過去3度の甲子園は全て初戦敗退。昨秋の東海大会を制した日大三島(静岡)相手に、軽快な金光マーチに乗って悲願の初勝利となるか。【吉見裕都】 ◇全31試合をライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では大会期間中、全31試合を動画中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/hsb_spring/)でも展開します。