小学生のSNS犯罪被害は1年間で3倍増!親の発信に潜む、子どもの個人情報流出の危険
小学生もSNSを使う今の時代。自由な時間が増える夏休み、子どもたちをSNSキッカケとした犯罪から守る方法とは。
1年間で3倍増加!小学生のSNS犯罪被害
愛知県豊山町の『アピタ名古屋空港店』。町内の学校で終業式が行われた日、同店の出入り口付近では、教育委員会やPTAの皆さんが、“あるもの”を無料配布を行っていました。 “あるもの”の正体は、ウェットティッシュとチラシ。“SNSチェック”というタイトルが書かれたチラシには、「SNSアカウントの公開範囲設定をしているか?」、「セキュリティレベルが低いフリーWi-Fiを利用してSNSの投稿をしていませんか?」などSNSに関するチェック項目が記載されていました。 配布の理由は、SNS使用時の注意喚起。「豊山町教育委員会」の浅野圭祐さんは、「県内でSNS関連の犯罪が増えている。とくに青少年の被害が増えている」と話し、「夏休みで家族と過ごす時間が増える。(SNSについて)家族で話し合うきっかけにチラシ配りしています」と配布理由を明かします。 愛知県内では、SNSをきっかけとした犯罪被害に遭う子どもが増加。愛知県警によると、なかでも小学生の被害が1年間で約3倍に増えており、被害の低年齢化が進んでいるといいます。さらに去年、被害に遭った子どもの約1割は、不同意性交など重要事件に巻き込まれているということです。
親のSNS投稿にも注意が必要
子どもだけではなく、“親のSNS投稿”にも注意が必要。SNSトラブルに詳しい、スマホ安全アドバイザーの鈴木朋子さんは、「知らず知らずの内に、親が子どもの個人情報をSNSに投稿している可能性もある」と指摘します。
例えば、こちらの投稿にも、子どもの個人情報流出につながるリスクがいっぱい。背景のビルや電柱に書かれた名称を通して、写真に写った子どもの住所が特定しやすい状況になることで、ストーカー被害に遭うリスクが。
また、水着など薄着から児童ポルノ被害、「家族旅行に来ている」という投稿内容から、家が留守ということもSNSを通して公開されてしまいます。さらに、「なつのせいかつ」というドリル名も地域によって異なるため、ドリルから住んでいる場所が特定される可能性も。 SNS投稿の際、親が意識するべき点について、中京テレビ「キャッチ!」コメンテーター・てぃ先生は、「これ(投稿内容)を、誰に、何を表現したくて、投稿するのかって考えた方がいい」とコメント。 続けて、「旅行中の楽しい風景や感じていることを投稿したい場合、それは顔じゃなくて、(子どもの)後ろ姿でもいいかもしれない。見せたいのがお子さんたちのかわいい笑顔で、それをおじいちゃん・おばあちゃんに見せたいのであれば、LINEとかで送ればいい。なので、“誰”に、“何”を、“どういう方法”で見せたらいいのかを考えながら(SNS投稿を)やった方がいいと思います」と話しました。
子ども達が安心・安全な夏休みが過ごせるよう、親だけでなく、SNSを使用しているすべての人々が発信内容について意識することが大切です。