優勝は鈴木さん 浜松国際ピアノコンクール 日本人初の頂点、小林さんも3位入賞
3年に1度の若手ピアニストの登竜門「第12回浜松国際ピアノコンクール」(浜松市、市文化振興財団主催、静岡新聞社・静岡放送後援)は24日、同市中央区のアクトシティ浜松で本選の審査を終了し、結果を発表した。第1位に大阪府出身の鈴木愛美さん(22)が輝き、同コンクールで日本人が初めて頂点に立った。2位にはドイツのヨナス・アウミラーさん(26)が入った。 鈴木さんは本選でベートーベンの「ピアノ協奏曲第3番」を演奏し、室内楽賞と観客投票による聴衆賞も獲得した。記者会見で「曲を理解して表現しようと集中していた」と本選までの演奏を振り返り、「多くの観客に見守られながら演奏できて幸せに思う。本当に大変なことになった」と感慨に浸った。 東京音楽大大学院に在学中の鈴木さん。今後は海外留学も視野に「真摯(しんし)に音楽と向き合い続けたい」と抱負を語った。 3位の小林海都さん(29)=横浜市出身=は「非常に光栄。素晴らしいピアニストと同じ舞台に立てて今後も頑張ろうと思えた」と笑顔を見せた。 4位にJJジュン・リ・ブイさん(20)=カナダ=、5位にコルクマズ・ジャン・サーラムさん(25)=トルコ=、6位にロバート・ビリーさん(27)=チェコ=が入賞した。 コンクールはコロナ禍の影響で6年ぶりに開催。25日にアクトシティ浜松で入賞者6人による演奏会を開き、全日程を終了する。 (浜松総局・池田悠太郎)
静岡新聞社