松本人志不在で飛躍したのは千鳥、かまいたちだけじゃない 「大喜利力」背景に他を圧倒した芸人とは
2024年のお笑い界で最大のニュースと言えば、ダウンタウンの松本人志の性加害疑惑騒動だろう。『週刊文春』で複数の女性に対する性加害疑惑を報じられると、1月8日には芸能活動を休止した。そこから現在に至るまで、彼はテレビなどのメディアから姿を消している。年の瀬の12月25日にようやくヤフーニュースで松本のインタビュー記事が公開され、今後の活動方針が明かされた。 【写真】地上波で見ないのに「年収2億円」のお笑いコンビはこちら 松本不在の「大空位時代」が訪れたことで、空いた穴を埋めるように下の世代の芸人がどんどんと台頭して、勢いを増してきた感がある。 数多くいる吉本興業の中堅芸人の中でも、今年さらに飛躍したのが千鳥、かまいたち、そして麒麟の川島明である。いずれも実力派のMCとしてテレビでは欠かせない存在となり、幅広い世代に支持されている。 ■大悟が松本人志のあとを仕切る 千鳥はもともと活躍していたが、松本が抜けて番組名が変わった後の『酒のツマミになる話』(フジテレビ系)のMCを務めるようになったあたりから、「王」としての風格を増してきた感がある。前身番組の『人志松本の酒のツマミになる話』では、大先輩である松本に気を使って控えめな振る舞いに徹していたが、リニューアル後は大悟が中心に座り、堂々とした態度で番組を仕切っている。 そんな現在の大悟の「お笑い界の盟主」としての風格を最も感じる番組が『大悟の芸人領収書』(日本テレビ系)である。この番組における大悟は、ゲストの芸人の領収書にまつわるトークに耳を傾けてから、ごく短いコメントでオチをつけてみせる。あらゆる話題を鋭く切って次から次へと笑いを生み出していく姿を見ていると、これが王者の振る舞いというものか、と圧倒させられる。 かまいたちも昨年に続いて好調を維持しており、今年はさらに一段上のポジションに上り詰めた。TBSの秋の大型お笑い特番『お笑いの日2024』のMCを務め、来年1月1日には『新春!爆笑ヒットパレード2025』(フジテレビ系)の司会も担当することが決まっている。それぞれ、これまではダウンタウンやナインティナインが受け持っていた仕事だった。