エディー・ジャパン初陣 イングランドに大敗も意地の2トライ 「超速ラグビー」片りんも見せた
◇ラグビーリポビタンDチャレンジカップ2024 日本17―52イングランド(2024年6月22日 東京・国立競技場) 【写真】<日本・イングランド>前半、スタンドから試合を見つめるエディー・ジョーンズHC(撮影・村上 大輔) ラグビー日本代表は「リポビタンDチャレンジカップ2024」でイングランドと対戦し、17―52で敗れた。9年ぶりに復帰したエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、64)の初陣となったが、世界5位の強敵相手に実力の差を見せつけられた。それでもジョーンズHCが掲げる超速ラグビーの片りんを随所で発揮。厳しい船出となったが、後半に2トライを奪うなど今後への期待感を抱かせた。 立ち上がりはまさに超速だった。ボールを持つと素早いパス回しで完全に主導権を掌握。前半3分には相手の反則からSO李承信(神戸)がPGを成功させ幸先よく先制した。ただ同14分に逆転のトライを許すと、3―7の同24分には相手SOマーカス・スミスに独走トライを献上。ミスも目立ち4つのトライを献上するなど、3―26で前半を折り返した。 後半開始直後にも立て続けにトライを許したが、3―45の同26分に途中出場の山本凱の突破から、WTB根塚洸雅(東京ベイ)がこの日初トライ。同29分にも山沢拓也(埼玉)がトライを決め、過去11戦全敗の相手から金星を挙げることはできなかったが意地を見せた。 ジョーンズHCにとっては9年ぶりの復帰。27年W杯4強入りを目指し「日本のラグビーを変えなければいけない」と、プレー速度と判能力向上を求め今月6日からの宮崎合宿では「超速ラグビー」を徹底的に落とし込んだ。合宿中の11日にはスクラムを行わないプレーを連続する強度の高い練習を敢行するなど短期間でイングランド戦に備えた。 今後はマオリ・オールブラックス戦2試合(6月29日、秩父宮&7月6日、豊田スタジアム)を経て、ジョージア代表(7月13日、ユアスタ)、イタリア代表(7月21日、札幌ドーム)との試合が続く。初陣で世界との差はまざまざと見せつけられたが、「超速ラグビー」を机上の空論で終わらせないためにも一戦一戦を大きな糧としていく。