説明会で怒号も…住民440人“集団避難” 「離れるの本当は嫌」能登半島地震の孤立集落
北陸放送
能登半島地震から11日目を迎えました。被災地は今年一番の冷え込みとなる中、避難所での生活が続く人の金沢方面への“2次避難”も本格化しています。 【写真を見る】説明会で怒号も…住民440人“集団避難” 「離れるの本当は嫌」能登半島地震の孤立集落 発災11日目も、各地で懸命な捜索活動が続いています。 JNN取材団 川口佳太 記者 「輪島朝市の火災現場です。今季最低気温と冷え込む中、きょうも捜索が行われています」 この冬一番の寒さとなった11日朝の被災地。志賀で-4・5度、輪島では-1・7度と各地で氷点下の冷え込みとなりました。 JNN取材団 大野和之 記者 「午前9時過ぎです。南志見公民館にヘリの第一便が到着しました」 ■「離れるのは、本当は嫌」孤立集落からの脱出 道路の寸断で孤立した輪島市・南志見(なじみ)地区。被災者の集団避難が10日から始まり、11日朝も希望する人が自衛隊のヘリに乗り込みました。 孤立集落に住む男性 「この地域は全滅。また元に戻るかどうか。1年か2年後にならんと帰れないって。何とか帰ってきて再生したい」 孤立集落から金沢市額谷町の二次避難所へ。 すでに移動した人は、安どの表情を浮かべます。 孤立集落からきた親子 「電気もあるし、あたたかい」 「こっちのほうがいい。こっちの体育館のほうが広いから」 対象は南志見地区の住人およそ440人ですが、希望する人は全体の7割ほどだということです。 「“絶対残りたい”という人もいて(説明会では)多少の怒号が飛び交うような状況もありました」(男性) 「離れるのは本当は嫌だけど、ちょっと向こうにいく。ここが落ち着くまで」(女性) ■学校は避難所に…受験控える生徒らも金沢方面へ 輪島市 小川正 教育長 「まず中学生を、県の方で教育してもらえないかという思いで打診した」(記者会見) 一方、輪島市は再開の目処が立たない3つの中学校の生徒およそ400人のうち、保護者の同意を得た生徒を一時的に集団避難させる方針を示しました。 生徒は白山市で集団生活を送りながら最長で2か月間授業を受けるということです。