2019年の「時又初午はだか祭り」で、大勢の観客が見守る中、みこしを担いで天竜川に入る若者ら

　さらしを巻いた若者たちがみこしを担いで練り歩き、早春の天竜川になだれ込む、飯田市の「時又初午(ときまたはつうま)はだか祭り」が3月10日に開かれる。若者減少を受け、保存会が昨年に続き、みこしの担ぎ手を地区外からも募集している。 【写真】時又初午はだか祭りで担ぐ白馬のみこし

　祭りは鎌倉時代から続くとされ、盛んだった養蚕の成功を願う縁日や馬の安全祈願が中心だった。地域おこしのため1959（昭和34）年に今のはだか祭りとなった。

　高さ約2メートルの白馬や俵などをかたどった7種のみこしを、各15人で担ぐ。全体で100人を要するが40代以下の住民が減り、ここ10年ほどは住民が地区外の知り合いに声をかけて人手を確保。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの通常開催となった昨年は、祭り再興のためチラシを作って担ぎ手を募ると、40人以上が地区外から集まった。

　18歳～40代が対象で、女性も募集。在住地は問わない。保存会長の安東雅行さん（71）は「川は冷たいが終わった後には『やり切った』と、新しい気持ちで1年を迎えられる」と魅力を語る。担ぎ手は2月末までに申し込み、当日でも受け付ける。さらしや足袋などは保存会が準備し、参加費は500円。問い合わせは竜丘自治振興センターへ。