にしおかすみこ40歳を過ぎた婚活のデートにマネージャーを連れて行った話
日本で「婚姻」した数が90年ぶりに50万組割れ――そんなニュースが流れたのは、2024年2月27日のことだった。 厚生労働省が「人口動態統計」最新版の速報値として発表したのだ。 【写真】にしおかすみこさんのロングヘア時代。社交性のなさも… 「婚姻」とは住民票に同じ世帯で記載されている場合は事実婚も入るとはいえ、結婚の形が多様になったこともあるし、婚姻を選ばない自由もある。 2024年現在、認知症の母、ダウン症の姉、酔っぱらいの父と同居するにしおかすみこさんも、自らが選んで婚姻をしていない。 しかしどうやらかつては婚活をしたこともあるらしい――。 にしおかさんが家族との暮らしの1年前のことを綴っている連載「ポンコツ一家」、今回は長年連れ添ったマネージャー氏が会社を辞めることとなり、番外編として「2024年のにしおかさんと家族」についてお届けしている。 前編では書籍となった『ポンコツ一家』の冒頭に描かれている「コロナ禍久々に実家に帰ったら実家が砂場だった事件」の時にもマネージャー氏を頼っていた話などをお伝えした。 後編では、にしおかさんが驚きの相談をマネージャー氏にしていたエピソードも……。
40歳をすぎた頃、
そういえば、こんなこともあった。回想が止まらない。 40歳をすぎた頃、私にしては珍しく婚活をしていた。 このまま仕事がしりつぼみになっていくのが怖く、お金と安定した生活が欲しくなり打算まみれで、誰かと結婚したいと思った時期があった。 知り合いに紹介してもらった。その癖、いざその男性と2人で食事となったとき、私は持ち前の社交性のなさを発揮した。 マネージャーさんに「喋れる気がしないです。枯れすぎで、もう恋の仕方もわかりません。一緒に行ってくれませんか? あと、お金持ってる人だと目がくらんで正しい判断ができなくなるから、その男性を見定めてくれませんか?」とお願いした。 「えー、何ですかそれ。相手の方が嫌でしょう」 そうだろう。ない知恵を絞った。 「こうしません? 当日、お店に出向くちょっと前に、その人に電話して『今、仕事終わったんですけど、マネージャーさんと一緒で、その子若くてお腹空かせてて、一緒に連れて行ってもいいですか? 』って急遽を装うよ。ウソではないよ。私より6つ? 若いじゃないですか。で、その人が嫌ですって言ったら、それはもう行くのを諦めよう」と言ったら、何て返してくれたっけ? ……忘れた。でも笑っていた。