「あなたは日本人に見えないね」など…非情なことばを投げかける人の共通点
自身の思い込みを問い直す
介護の現場で出会った人から「幸せになる方法」を教わった、と語る介護福祉士でイラストレーターの高橋恵子さん。今度はあなたに、イラストと言葉でメッセージを届けます。 【本編を読む】次のイラストは 「笑顔の奥にある思い」
「あなたは、日本人に見えないね」 日本人の両親のもと、日本で生まれ育ったあなた。 そう言われたら、 いったいどう答えますか? 私だったら、その質問者をいぶかりつつ、 しかもカチンとしながら、 「あなたは、日本人にどういうイメージをお持ちですか?」と、 聞き返すでしょう。 「認知症に見えないね」 という文言は、 認知症がある本人と親しくなってきた人たちが、 つい口にしがちな感想のひとつですし、 私だって、考えなしに言ってしまう未熟さがあります。 そのたびに、社会の「認知症のイメージ」に向き合わされ、 ひとり苦悩を胸にしまいこむご本人さんを見ると、 やるせない気持ちになります。 到底、認知症があるご本人の気持ちなど、わかるものではありませんが、 せめて、自分の発言がその人を不用意に傷つけるのだけは避けたい。 だからまずはこんなふうに、 自分自身に問いかけたいものです。 私は、認知症がある人に どんな思いこみをもっているのだろうか?と。 《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
高橋恵子