JR九州高速船の浸水隠し、「国に知らせれば運航停止の指示必至」と聞いて…社長が報告しないことを容認
報告書には再発防止の施策を記した。「安全意識の醸成と法令順守の意識の浸透」では、JR四国が運航していた「宇高連絡船」の元船長をアドバイザーとして招き、社員の安全意識向上も図るなどとした。
「JR九州によるガバナンスの強化」では、安全に特化した監査を行ったり、改善報告の施策の実施状況を毎月確認したりするとした。記者会見したJR九州の古宮洋二社長は「JR九州高速船のチェックができていなかったのは、JR九州としても反省し、ガバナンスを強化する」と述べた。
JR九州の古宮社長は31日、クイーンビートル(8月13日から運休中)を年内は運休とすることを決めたと明らかにした。11月に予定される第三者委員会の報告への対応や船体のハード対策などの課題が解決した後、再開を検討するとした。福岡海上保安部が10月に船舶安全法違反などの容疑でJR九州高速船を捜索しており、捜査の行方を見守る考えも示している。