「遠距離通勤」は損?遠距離通勤のせいで毎月の「厚生年金」の保険料が高額に…?
通勤手当は健康保険料にも影響する
通勤手当の額が影響するのは、厚生年金の保険料だけではありません。健康保険料にもその影響は及びます。 先ほどの事例で言うと、Aさんの健康保険料は1万6548円です(介護保険第2号被保険者に該当する場合)。それに対して、Bさんは1万7730円になります。月々の差は1182円で、年間だと1万4184円になります。 厚生年金の保険料との差を含めると、両者の差は年間で3万6144円もの額になります。遠距離通勤により通勤時間がかかっているのに、社会保険料は高くなり、損をしている気分になるでしょう。
まとめ
厚生年金の保険料や健康保険料は、通勤手当も含めて計算されます。そのため、毎月の通勤手当を除いた額面が同じであれば、通勤手当がある分それらが高くなり、思ったほど節約になっていないこともあります。 もし、家賃を節約するために遠くに住んでいることで、通勤手当が高額となってしまっている場合、浮いている家賃から、増加している厚生年金の保険料と健康保険料の合計額を、引いてみてください。もしかすると「これなら職場の近くに住んだ方が良い」と思うことがあるかもしれません。 出典 日本年金機構 厚生年金保険の保険料 全国健康保険協会 令和5年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表 執筆者:柘植輝 行政書士
ファイナンシャルフィールド編集部