フェデックス株急伸、通期利益見通しが市場予想上回る-コスト削減
(ブルームバーグ): 物流大手の米フェデックスが25日発表した2025年度通期利益見通しはウォール街の予想を上回った。今後1年間で25億ドル(約4000億円)の自社株買いを実施する計画も明らかにした。組織再編と経費削減に向けた抜本的計画が進展しつつある兆候と受け止められ、株価は時間外取引で急伸した。
発表資料によると、25年度通期の調整後1株利益は20-22ドルの見通し。この中間値は、ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均の20.85ドルを上回った。通期の増収率は1桁台前半程度になる見込み。
また、フレイト事業を売却する可能性も示唆し、同社のポートフォリオにおける同部門の位置付けを評価中であることを明らかにした。声明によると、3-5月(第4四半期)のフェデックス・フレイトの営業成績は効果的なコスト管理などにより向上した。今回の見直しは今年末までに完了するという。
ラジ・サブラマニアム最高経営責任者(CEO)は、エクスプレス、グラウンド、サービスの各部門の統合を進めている。インフレに見舞われた顧客が航空便ではなく陸上便での輸送を選択していることから、エクスプレス部門は需要が落ち込み特に大きな打撃を受けている。
同社は、数万人規模の人員削減を含め、組織全体でコスト削減に取り組んできた。今月に入り欧州で最大2000人を削減する計画も発表した。同社は25日、今年度の永続的コスト削減が22億ドルになる見通しを示した。
同時に発表した3-5月期決算では、1株利益は5.41ドルとなりアナリスト予想の5.34ドルを上回った。売上高は221億ドルで、市場予想と同水準だった。
株価は米東部時間午後4時29分(日本時間26日午前5時29分)時点で16%高。
関連記事:
原題:FedEx Soars as Cost Cuts Drive Better-Than-Expected Forecast (1)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Cailley LaPara