中野美奈子さん(44)香川での子育ては「近い人間関係が心地良い」一方で感じる“格差”とは|STORY
2021年、地元香川県にUターン移住した中野美奈子さん。現在小学1年生の男の子と2歳の女の子、2児の母であり、子育てをしながら、フリーアナウンサーとして東京、地元香川でのお仕事など幅広く活躍されています。「都心より生活コストが安い」「自然豊かな環境で子育てができる」と、40代になり、移住に興味を持つ人が多い傾向がある一方、子育て・仕事と毎日忙しく、なかなか決断できない人も。中野さんの香川での子育ての様子と仕事との両立をお伺いしました。 【写真あり】移住先プライベートショット...中野美奈子さん(44)
三豊市の小学校グラウンド跡に作られた、がっこうのイチゴ園「財田上」でイチゴ狩り ■中野美奈子さんプロフィール 1979年生まれ。フリーアナウンサー。慶應義塾大学卒業後、2002年フジテレビに入社。「めざましテレビ」「情報プレゼンターとくダネ!」など看板番組を担当。10年間第一線で活躍後フリーに。2012年夫の海外勤務に伴いシンガポールに帯同。現在は地元香川県で生活。1男1女の母。
馴染めるのかなという不安はありました
長男の夏休み終わり前に沙弥島(しゃみじま)にて ――地元に帰ってママ友などとの交流はいかがですか?馴染めないということはないですか? 学生時代は田舎特有の噂話や距離の近さが嫌だった時期があって。だから久しぶりに帰ってそれに馴染めるかなという不安がありました。でも、今は自分も歳をとったのか、それが心地良いんです。楽しい子連れイベントがあるよとか、情報が人づてに入ってきて。田舎にはアナログな人間関係があって、温かいと感じます。 中学高校で一緒だった友達が今はママ友で、息子同士仲がいいんです。中学の時から知っているから、何も格好つけずに方言で話して、本来の自分に戻っているなと感じます。素の自分でいられて、すごく楽です。戻って馴染めないなんて心配は全然いらなかったですね(笑)。
Uターン子育ては、自分が辿ってきた人生を子どもと過ごしている感覚
子どもと一緒に小豆島へ日帰り旅行 ――香川での子育てのメリット・デメリットはどんなところですか? 香川は自然豊かで、遊び場もいっぱいあって、天候も温暖な地中海気候なので、自然の中でめいっぱい一緒に過ごす時間が多く、子どもも楽しそうだなって思います。いちご園に行ったり、小豆島に行ったり…香川県は、うどんだけじゃないんですよ(笑)! Uターンだからこその安心感もあって、相談できる人が身近にいたり情報がすぐ入ってきたり、周りにも助けられています。両親が近くに住んでいるので、仕事の時に預けられますし。ただ、都会と違ってシッターさんがいないので、家族に100%負担がかかってしまう。子守ならぬ「孫守り」で疲れさせてしまうのでないかという悩みはあります。お互い納得していればいいんですけど。 あと勉強に関しては、都会にはいろいろな選択肢があって、東京に住む友人の話を見聞きすると、圧倒的に知識の量が違うなと驚きます。いつか受験勉強をして同じ試験を自分の子が受ける時がくるかもしれないけれど、その時に戦えないと思う(笑)。都会との格差みたいなものは感じます。今は子どもが小さいのでそこまで気にしていませんが、全国共通の通信教育は取り入れています。これから大きくなるにつれて、いつか私も壁にぶち当たる時がくるかもしれませんが、それはその時に考えようと思います。