「決め球なかった」8失点悔やむ敦賀気比・上加世田 選抜高校野球
第94回選抜高校野球大会は第2日の20日、阪神甲子園球場で1回戦が行われ、昨秋の北信越大会で優勝した敦賀気比(福井)は昨秋明治神宮大会準優勝の広陵(広島)に0―9で敗れた。先発の上加世田頼希(3年)は八回途中8失点で降板した。 【1回戦屈指の好カード 広陵vs敦賀気比を写真で】 1年ぶりに立った甲子園のマウンドは、またも苦い結果となった。八回途中8失点と打ち込まれ、「自分の力不足。(相手打線を抑える)決め球がなかった」。3季連続甲子園出場の原動力となり、4番で主将も務めるチームの大黒柱が声を落とした。 内角を巧みに突く制球力を生命線とするが、力みから球が上ずった。2点をリードされて迎えた五回、下位打線に捕まり決定的な得点を許した。1点を失い、なお2死一、三塁のピンチで7番・川瀬を迎えた。二回の第1打席では外角に直球を決めて見逃し三振を奪った相手に、この打席でも外角を攻め続けたが、3球目を左中間二塁打とされた。「狙いを絞られた」と悔やんだ。 中学で軟式野球のU15(15歳以下)日本代表に選ばれ、チームでは1年秋からベンチ入りしたチーム期待の右腕。前回センバツでは1回戦の常総学院(茨城)戦で八回に3番手として登板したが、2安打1失点。チームも延長タイブレークで敗れた。昨夏の甲子園では4番として打者に専念し、3試合で6安打を放つ活躍も見せた。 「自分が抑えないとと力んでしまった。気持ちの部分から強くしたい」。2015年センバツを制した強豪校のエースとして、このままでは終われない。【伝田賢史】 ◇全31試合をライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では大会期間中、全31試合を動画中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/hsb_spring/)でも展開します。