やっぱり無理?稲佐山とスタジアムを空で結ぶ夢の計画 ジャパネット「長崎ロープウェイ」指定管理応募を見送り
長崎市の「稲佐山山頂」と「長崎スタジアムシティ」をロープウェイで直結する可能性を視野に、長崎ロープウェイの指定管理者をつとめてきたジャパネットホールディングスが、来年度からの指定管理に応募しなかったことが分かりました。 【画像】市内を展望できる山頂レストランはどうなる? ■2019年に提案された「夢の計画」 長崎ロープウェイは、稲佐山山頂とふもとにある淵神社駅間のおよそ1キロ、高低差298メートルを結ぶ、市の観光資源です。 ことし10月、淵神社駅の対岸に大型複合施設「長崎スタジアムシティ」を開業したジャパネットホールディングスは、ロープウェイの駅を施設内に移転し山頂と直結するロープウェイの延伸計画を市に提案しており、その可能性を視野に2020年度から5年間の指定管理者に手を上げ、傘下の「リージョナルクリエーション長崎」がロープウェイのほか山頂と駐車場を結ぶスロープカー、稲佐山公園の運営業務にあたっています。 しかし、提案から5年がたった今も計画に動きがない現状を受けて、ジャパネットが来年度からの指定管理者に応募しなかったことが分かりました。 ジャパネットの広報では「延伸について決められる立場ではない」とした上で「延伸による観光面での波及効果は大きいと考えており、今後も市と協議を続けていく」との考えを示しています。別途管理許可を受けている 展望台内レストランの今後については「検討中」としています。 ■ロープウェイ延伸は無理? 長崎市はロープウェイの延伸可能性について「技術的には可能」との判断を示しています。その一方で、現在の高さ25メートルの鉄塔に代え70メートルの鉄塔を立て、県道の上空にロープウェイを通す必要があり、住民の理解が得られるかや費用面の問題があること、さらに電波塔との兼ね合いで山頂の広場と展望台の拡幅が難しく、延伸によって見込まれる大幅な利用者増に対応できない可能性があることなどをあげ「これらの課題を短期で解決するのは難しい」との考えを示しています。
来年度から5年間の指定管理者には、現在別の共同事業体1団体から応募があっており、11月議会で提案されることになっています。
長崎放送