森田美勇人「表現の泥沼」
写真を撮ることにこだわりを持つアーティストや俳優・声優による連載「QJカメラ部」。 【写真】森田美勇人が長年愛用しているカメラ 土曜日はアーティスト、モデルとして活動する森田美勇人が担当。2021年11月に自身の思想をカタチにするプロジェクト「FLATLAND」をスタート、さらに2022年3月には自らのフィルムカメラで撮り下ろした写真をヨウジヤマモト社のフィルターを通してグラフィックアートで表現したコレクション「Ground Y x Myuto Morita Collection」を発表するなどアートにも造詣が深い彼が日常の中で、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。
答えのない旅
第129回。 つい先日、自身初の個展『SIKI』が無事終了しました。 内面に訴えかけた心の旅が3次元ににじみ出し、各地を侵していくとは想像もつかず。 やはりどんなに渦巻く心の内も、目の前に開いていく明日の混沌さには敵わないのだと思いました。 そして自分にとってはこの過程こそが重要なのだと再認識しました。 今はなお、表現の沼に引きずり込まれています。 答えのない旅に答えを求めてしまう矛盾な性質に嫌気が差しながらも、それでも歩みを進めていこうと思いました。 そして来週は今年最後のトークセッションを新潟で行います。 『ひとはなぜ表現するのか』 みなさんと表現の泥沼にハマりながら、思考と感情の土偶を作りましょう。