マイクロソフト対グーグル、クラウドとAIで熾烈な戦い…ウォール街はAI投資のリターンに注目(海外)
AIに注目が集まる
ウォール街も両社と大手テック企業全体からのAI投資の収益を注視している。 投資家たちは、企業がAIの研究開発に多額の投資を行っている中で、その収益予想に注目しており、また、設備投資の支出にも注意を払い続けている。 マイクロソフトは10月30日の決算報告で、2024年第3四半期にAIの設備投資に200億ドル(約3兆円)を支出したと発表した。これは、2023年の第1四半期に支出した112億ドルのほぼ2倍だ。 一方、グーグルの親会社であるアルファベット(Alphabet)の2024年第3四半期の設備投資は、62%増の130億ドル(約1兆9500億円)となった。 AIはグーグルの四半期成長の重要な原動力であり、サンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)CEOは、同社のAI投資がすでに「成果を上げている」と話した。同社の株価は時間外取引で5%以上上昇したが、その後10月31日には下落した。 10月30日に業績を発表したマイクロソフトの株価は、翌31日の市場前取引で3.7%下落し、その後も下落している。 ディレクシオン(Direxion)の資本市場責任者、ジェイク・ベハン(Jake Behan)は、「マイクロソフトがAI投資を十分に活用していないのではないかという懸念は依然として残っており、それが株価下落の一因となった可能性がある」と分析している。
AIの勝者と敗者
グーグルは2014年、イギリスの有力AIスタートアップであるディープマインド(DeepMind)を買収した。しかし、マイクロソフトがChatGPTを開発したOpenAIに早期から投資したことで、グーグルはAI競争で遅れをとったというシナリオ(本当かどうかは別として)に対抗しなければならない状況にある。 しかし、グーグルの収益とクラウド事業の成長は、アルファベットのAI投資がすでに成果を上げているという兆しかもしれない。グーグルは、自社の業務にもAIをうまく取り入れており、ピチャイCEOは、「グーグルの新しいコードの4分の1以上はAIによって作成されており、その後、従業員によってチェックされている」と述べている。
Beatrice Nolan