水原元通訳が出廷、銀行詐欺などの罪を認める 量刑言い渡しは10月25日
米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の元通訳、水原一平被告(39)が4日、カリフォルニア州の連邦地裁に出廷し、大谷選手の銀行口座から約1700万ドル(約26億円)を盗んで不正送金した銀行詐欺などの罪を認めた。 水原被告は先月発表された司法取引に基づき4日、銀行詐欺と税務書類の虚偽申告で有罪を認めた。同被告は、最長33年の禁固刑が科せられる可能性があった。 「大谷選手は今回の事件の被害者と考えられる」――そう述べたのは、米連邦検察のエストラーダ検事だ。 米連邦検察 エストラーダ検事 「被告はスポーツ賭博への依存から、自身にチャンスを与えてくれた友人を利用し、大谷選手を犠牲にした人物だ。大谷選手は外国から米国にやって来て、この国の事情に馴染みがなかったため、我が国の金融システムに精通し、大谷選手を利用することができた人物の格好の餌食となった」 検察によると、水原被告は2021年後半から違法なスポーツ賭博を始め、多額の損失を被った。この借金を返済するため、被告は20回以上電話で大谷選手になりすまし、銀行員を騙して選手の口座からの電信送金を承認させた。 4月に会見したエストラーダ氏は、大谷選手が不正行為に関与したことを示す証拠はないと強調していた。 大谷選手は今季ロサンゼルス・ドジャースに入団し、史上最高額となる10年で総額7億ドルの契約を結んだ。メジャーリーグで最も高額な報酬を受け取る選手となる。 大谷選手は当局の「徹底的かつ効果的な捜査」に感謝し、今後は試合に勝つことに集中したいとのコメントを発表した。 水原被告の量刑は10月25日に言い渡される。