体操・橋本大輝が向き合う“影”を告白 パリ五輪ではけがによる不安が「恐怖」に…
■「人生は“後出しじゃんけん”が最強」
松岡さん 「心をえぐるような質問だと思ったらスルーしてください。個人総合連覇をできると思っていたけど達成できなかった。あとは、金メダルは岡慎之助選手。そういうのをどうやって受け入れているのかなと思って」 橋本選手 「先ほどからインタビューされていて、いろんな感情が出て何を考えているか分からないくらい、次なんて言うか自分でも考えているんですけど。やっぱり帰ってきてからすごい悩んだというか。五輪は自分にとってどうだったんだってすごい考えていた時に自分が思うように練習すればいいんだなっていうのは終わってから思いました」 松岡さん 「自分と向き合って、五輪で何を見つけたんでしょう」 橋本選手 「答えが見つからないんですよね。1つの諦めを見つけなきゃいけないのかなと思っている。それは良い意味で諦めるというか吹っ切れる。引きずらないことが一番なのかなと思っている」 パリ五輪を振り返ると、いまだに心の整理ができていない。そんななかでも何とか前を向こうとしている橋本選手の強い思いを感じます。 松岡さん 「視聴者の人も悩んだり、自分が思うようにいかないことがあると思うんですよ」 橋本選手 「視聴者の方に言うのであれば、人生は“後出しじゃんけん”が最強ってことを覚えてほしくて」 松岡さん 「後出しじゃんけん?」 橋本選手 「ロサンゼルス五輪(’28)とブリスベン五輪(’32)で金メダル取れたら、『パリの失敗が良かった』と、2回勝てる。1回負けても、“後出しじゃんけん”で勝ちにつながると思う。1回落ちるけど、次はふり幅が大きくなると思う。成長していくためにとにかく歩み続ける、途中休憩するけど歩み続けることが必要なのかなと思います」
■インタビューを通して感じた変化
松岡さん 「大輝さんは本当に赤裸々に語ってくれたなと思います。話していて、彼がどんどん変わっていく姿を僕は感じた。パリ五輪のことを振り返っていく時にグッと言葉に詰まったり、苦しい、つらい表情をしているんです。ただ、そのなかで自分の心の声があるわけですね。それを振り返って言語化していく。それによってちょっとずつ彼は明るくなっていく。最後には、ロサンゼルスだけじゃなくてブリスベンという8年後の五輪の言葉まで出したわけです。もちろん答えは出ていないと思います。ただ彼自身が向き合っていくとか、闘っていく姿を見守りたいなとすごく思いました」 大越健介キャスター 「同時に日本のエースとしての矜持(きょうじ)みたいなものを聞いていて感じましたよね。最後は人生後出しじゃんけんなんだと。落ちる時があるから次は勝つんだという、そこら辺の強さはインタビューの中で引き出された言葉だと思いました」 松岡さん 「金メダルの選手もいろいろな思い、つらいところがあるんでしょうね。でも、僕が言えることは1つ。大きく輝け」 (「報道ステーション」2024年12月16日放送分より)
テレビ朝日