サウナ施設「ヴィエハッタヴァ」がオープン 県産木材や地下水使用【山口】
山口市徳地野谷に、サウナ施設「ヴィエハッタヴァ」がオープンした。サウナを知り尽くした河上敦オーナー(29)が徳地の豊かな自然を生かしたこだわりの空間。「サウナを通じて多くの人に徳地の魅力に触れてほしい」と来場を呼び掛けている。 河上オーナーは、5月末まで同地域で活動した地域おこし協力隊員。湯田温泉出身で、神奈川県横浜市のIT関連の会社に勤務。日々の仕事の疲れを癒やすサウナに魅了され、2021年6月に古代サウナの一種である石風呂を持つ徳地の魅力を発信する同協力隊に着任した。 隊員時代はテントサウナ体験事業「をかしなトビかた」を展開。自分のサウナ小屋を持つという夢に向け、持ち前の行動力を発揮して本場フィンランドに滞在するなど開業に向けて準備を進めてきた。 サウナ小屋は大原湖キャンプ場近くの古民家がある敷地に新設し、県内のヒノキやスギを使ったこだわりが随所に光る。ペレットストーブを使って室温を75~80度とやや低めに設定し、利用を最大4人に制限。椅子も寝転べるよう幅を広く取った。会話を楽しみ、ゆっくり過ごせるという。ロウリュにはフィンランド産アロマを使用。水風呂には水質が優れた地下水を引いた。 近くを流れる滑川の岸には従来のテントサウナも用意し、川の水風呂と岸辺での外気浴が楽しめる。築80年の空き家を改築した喫茶も整備。妻の成美さん(28)がスパイスカレーやコーヒー、徳地特産のカワラケツメイ茶を提供する。 森林浴に適したきれいな空気と滑川の美しい清流が最大の魅力。今後、キャンプ場の整備や星空を楽しむサウナの開催も検討している。 河上さんは「はやりの高温で短時間の〝整う〟サウナとは異なる大自然の中にあるサウナでゆったりと時間を過ごしてほしい」と話している。 同施設ホームページからの予約が必須。料金は1組最大4人の貸し切りでサウナ小屋が2万5000円、テントサウナが2万円。いずれも利用時間は、平日3時間、土日・祝日2時間。営業時間は午前10時~午後5時半(夏季は7時45分)。月-水曜は休業。