履正社 チーム内の競争激化 ベンチ入りへ練習でアピール 厚い選手層、緊張感続く /大阪
<センバツ2019> 履正社(豊中市)が2年ぶり8回目のセンバツ出場を決めてから、約2週間がたった。選手たちは連日、茨木市内のグラウンドで、精力的に汗を流している。開幕を約1カ月半後に控え、ベンチ入りを巡るチーム内競争は激しさを増している。部員58人による「18人」の枠を巡る争いは、佳境を迎えている。【池田一生】 昨年秋の府大会では、決勝で宿敵・大阪桐蔭を破って優勝。続く近畿大会では、福知山成美(京都)など強豪校に快勝して4強入りを果たした。昨秋の公式戦の成績だけを見れば、新チームにとって順調な滑り出しだったように見える。しかし、岡田龍生監督は「結果的に勝ち上がれたが、内容的にはうまくはいかなかった」と渋い表情で振り返る。 岡田監督が挙げるのは昨秋の府大会3回戦の山田戦(5-3)と、準々決勝の東海大大阪仰星戦(7-3)。いずれも七回までリードを許し、終盤の集中打でなんとか競り勝ったが「展開次第では負けてもおかしくなかった」と語る。また、近畿大会とはいえ、準決勝の龍谷大平安戦では七回コールド負け(0-7)を喫し、多くの課題を残した。 一方、例年以上に岡田監督が評価しているのが選手層の厚さだ。昨秋には1年生8人がベンチ入りし、3人がレギュラーとして出場した。「各ポジションにレギュラー候補が複数いる。チーム内の競争は、相当激しい」と手応えをにじませる。 山中にあるグラウンドはこの時期、底冷えする寒さだが、体力強化よりも、シート打撃やノックといった実戦形式のメニューに多くの時間を割いている。昨秋の公式戦全試合に出場し、主軸を任された西川黎(れい)選手(2年)ですら「甲子園のグラウンドに立てるよう、練習でしっかりアピールしたい」と語るように、緊張感のある日々が続く。 チームは今後、ベンチ入りメンバーを絞り込むため、紅白戦を増やす。