「気持ちを考える『聴く』を大切に」デフラグビー日本代表が中学で講演
聞こえない人がプレーするデフラグビー日本代表選手の大塚貴之さんが、京都府向日市物集女町の西ノ岡中で講演した。卒業を前にした3年生約110人にコミュニケーションの大切さを伝えた。 難聴の大塚さんは小学4年からタグラグビーを始め、ラグビーの強豪、帝京大でレギュラーとして活躍した。2018年、7人制デフラグビー世界大会で日本代表キャプテンを務めた。 大塚さんはジェスチャーゲームなどを通じて、聴覚障害の困難さを紹介。「うなずきや相づちは安心感が生まれる。表情やしぐさ、気持ちを考える『聴く』を大切にしてほしい」「どんなしゃべり方なら分かってもらえるか、『伝える』ではなく『伝わる』を意識して」と語りかけた。 代表の生徒(14)は「心を使って話を聴く大切さが分かり、これからどう過ごしていくか考えさせられた」、別の代表生徒(15)は「聞こえない人が工夫して頑張っていることが分かった」とそれぞれ感想を述べた。 講演は實川明彦校長が大阪体育大のラグビー部員だった縁で実現した。大学で實川校長の1学年上だったラグビージャーナリストの村上晃一さんが司会をした。