「SNSで話題の「飲むマヨ」 「ありそうであまりなかった商品」を出す醍醐味」ローソン社長・竹増貞信
「コンビニ百里の道をゆく」は、ローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。 【写真】「40回以上もの試作をおこなった「飲むマヨ」」はこちら * * * いま、私たちが発売している「飲むマヨ」という商品が、SNSで話題になっているのをご存じでしょうか。 「マヨ」と言っても実はマヨネーズそのものではありません。そのコクと風味を再現した飲み物なんです。 一昨年に「ありそうであまりなかった商品」テスト販売企画というのを実施、「味のしない?飴」など一風変わった商品を発売しました。同時にお客様投票も行い、昨年は上位に入った3品を再発売、ご好評をいただきました。 今年はテスト販売企画第2弾として、「飲むマヨ」のほか「ポテトチップスあたりめ風味」「焼うどん味焼そば」など6品を発売中です。 世の中には「マヨラー」と言われる方々がいますが、私もマヨネーズは大好き。ツナの缶詰とマヨネーズがあればご飯のおかずにじゅうぶんですし、たまに鮭の塩焼きにもかけて食べたりします。 そんな私でも、「マヨネーズを飲む」という発想はなかった(笑)。作った社員に話を聞くと、飲みやすく、おいしく、そしてマヨネーズらしさを失わないというところを目指したとのことでした。 ローソンは穀物の外皮(ブラン)を使用したパンを出すなど健康に配慮した商品も出してきたので、マヨネーズというハイカロリーなイメージがあるものを「飲んじゃう」商品を出したことには、良い意味でのギャップを感じた方もいるかもしれませんね。 ただ、「飲むマヨ」というアイデアはなかなか思いつかないし、何よりも「ありそうであまりなかった商品」です。そんな商品をクリエイトして世に出すというのは、なかなかの醍醐味でもあります。 またお客様にとっても、「ローソンに行くとなんかヘンなのあるよね」と言っていただけることは、ちょっとしたお買い物の楽しさにつながると思います。ぜひ、お手に取ってみてください。 ◎竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長 ※AERA 2024年12月23日号
竹増貞信