下関のトラフグの「身欠き」、アメリカに300キロ出荷…有毒部位など除いて真空パックに
トラフグの冷凍加工品を米国に輸出する下関ふく輸出組合(山口県下関市)が13日、今季第1陣としてトラフグの「身欠き」約300キロを出荷した。今季の輸出量は来春までに例年並みの計約1トンを見込んでいるという。 【写真】「袋競り」で次々とフグを競り落とす仲買人ら
同組合は1989年から対米輸出を続け、有毒部位など内臓を全て取り除いた身欠きや白子を取り扱っている。
この日は組合に加盟する水産加工会社「畑水産」(下関市彦島西山町)で従業員らが作業。12日に加工し、真空パックにした長崎県産の養殖トラフグの身欠きをドライアイスとともにケースに詰め、トラックに積み込んだ。福岡、羽田空港経由でニューヨークへ送り、現地の日本食レストランなどでフグ刺しや鍋料理などにして提供される。
同社は来年1月には、萩市沖で取れる天然トラフグや白子を輸出する予定。畑栄次社長(48)は「水温が下がり、フグの身も引き締まっておいしい季節になった。解凍後は生と変わらない味わいを楽しめるので、現地の人たちにも喜んでもらえる」と話していた。