『テイルズ オブ レジェンディア』が発売された日。キャラクターデザインに中澤一登氏を起用するなど、これまでのシリーズの雰囲気と異なる1作【今日は何の日?】
※本記事は、2023年8月25日にアップした記事を再編集したものです。 バトルがシンプルになり、遊びやすくなったのも特徴 【記事の画像(7枚)を見る】 いまから19年前の2005年(平成17年)8月25日は、プレイステーション2(PS2)用ソフト『テイルズ オブ レジェンディア』が発売された日。 『テイルズ オブ』シリーズのひとつである『テイルズ オブ レジェンディア』。これまでのシリーズとは異なるスタッフの“チーム・メルフェス”によって制作された作品で、従来作とは違った雰囲気になっています。とくにキャラクターデザインがこれまでのいのまたむつみさんや藤島康介さんに代わり、イラストレーターやアニメーターで活躍する中澤一登さんになったは当時ファンを驚かさせました。 中澤一登さんといえば、筆者的には『神秘の世界エルハザード』ですが、映画『キル・ビル』のアニメーションパートや『サムライチャンプルー』のキャラクターデザインが有名。また、近年は『黒子のバスケ』の絵コンテや演出も手掛けているので、そちらで知った人も多いかも。特徴的なデザインをしているので、本作のキャラクターを見て、ひと目で中澤一登さんだとわかった人も多かったのではないでしょうか。 音楽も椎名豪さんを起用し、オーケストラを使用した落ち着きのある曲に。作品独自の言語を使用したボーカル曲もあり、雰囲気たっぷりでした。中でも『鳥は鳴き、僕は歌う』という曲は男性の力強いボーカルと澄んだ女性のボーカルが混じり合う壮大なもので、ユーザーからの評価も高いです。 ストーリーは章仕立て。巨大な船“遺跡船”を舞台に主人公のセネルとヒロインのシャーリィの活躍を描くメインストーリーと、各仲間キャラクターをピックアップしたキャラクタークエストが存在しました。メインストーリーはもちろん、キャラクタークエストがどれもすばらしいクオリティ。プレイすることでキャラクターたちのことがすごく好きになります。とくにパーティのまとめ役であるウィル・レイナードの家族の話は本当に泣けます……。 バトルは“X-LMBS(クロスオーバーリムス)”というもので、サイドビューの1ラインで戦うものに。シリーズが進んで複雑になっていたものがシンプルな内容に戻ったのでシリーズ初心者でも入りやすかったです。主人公のセネルは打撃系の技で戦うキャラクターですが、ダウンした敵には投げ技を使うことができ、投げ技で投げた敵を別の敵に当ててダウンさせて、その敵を投げるといったことも可能。“クライマックスゲージ”が溜まると発動できる“クライマックスモード”も爽快でした。 本作にはシリーズおなじみの“秘奥義”は存在していませんが、『テイルズ オブ バーサス』や『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー3』に本作のキャラクターが参戦したときに追加。ほかのシリーズ同様に派手な技を見られるようになりました。 2005年12月15日に発売されたシリーズ10周年作品『テイルズ オブ ジ アビス』が盛り上がったので、少しだけその陰に隠れてしまった印象がある『テイルズ オブ レジェンディア』。ただ、魅力的なシナリオやキャラクターは唯一無二だと思います。現状、移植はされていないのでPS2を引っ張り出すしか遊ぶ方法がないですが、出演声優陣も現役で活躍している一流の方ばかりなので、「あの人、昔はこんな役をやっていたのか」とわかって、いまプレイしても楽しいハズ。過去の名作に触れてみたい人はぜひチェックしてみてください!