陸自オスプレイの地面接触事故、調査報告書で原因は「操縦士のミス」…事故機以外は順次飛行再開
陸上自衛隊の輸送機オスプレイが陸自与那国駐屯地(沖縄県)で地面と接触した事故で、陸自は14日、操縦士によるミスが原因とする事故調査報告書を公表した。森下泰臣・陸上幕僚長は同日の定例記者会見で「事故を重く受け止め、飛行の安全に万全を尽くしていく」と述べた。
オスプレイは、日米共同演習が行われていた10月27日、両翼のプロペラを上に向けて垂直に離陸し始めた直後、バランスを崩し、左翼の一部が地面と接触した。けが人はいなかった。陸自オスプレイが事故を起こした初のケースとなった。
報告書によると、離陸時にはエンジンの出力を上げる「インテリム・パワー・スイッチ」を必ず押す手順になっている。しかし機長と副操縦士は、離陸直前に搭乗人数が急に変更されたことへの対応などに注意が奪われ、その動作を忘れていた。空中でエンジン出力が不足し、降下していった時の操縦も不適切だった。
陸自は今後、操縦士に対して教育を徹底するなどの再発防止策を講じる。事故を受けて任務以外の飛行を見合わせている事故機以外の16機については、飛行を順次再開させる。