12年ぶりモデルチェンジ 進化した三菱ミニキャブEV発表
新型ミニキャブEV発売 走行距離・安全性能を向上
2023年11月24日、三菱自動車は新型軽商用EVとして「ミニキャブEV」を12月21日から販売開始すると発表した。 三菱自動車は、加速する脱炭素化社会のラストワンマイルのCO2削減を、ミニキャブEVが担うとしている。 【写真】進化した軽商用EV 三菱ミニキャブEVのすべての画像 (40枚) ミニキャブEVは、2011年12月～2023年10月までに累計約1万3千台を売り上げた「ミニキャブ・ミーブ」の大幅改良モデル。 今回の改良にあたり、電池容量が16kWhから20kWhに。1回の充電あたりの走行距離を133kmから180kmに向上させた。 新たに、衝突被害軽減ブレーキ、誤発進抑制装置、車線逸脱警報など、6つの先進安全装備を搭載し、サポカーSワイドに対応。 特にヒルスタートアシストの搭載により、重い荷物を積んだ時の安全性が高められた。
磨きがかけられた使い勝手
ミニキャブ・ミーブから引き継いだ長所は、モーター駆動ならではの高い静粛性と、変速ショックがなく優れた乗り心地。 ガソリンモデルよりも幅広いユーザーのニーズに応える。 また、商用EVの長所を発展させ、メーカーオプションで車内にアクセサリーコンセントを用意し、ユーザーの業務の幅を広げる。 有事の際には、別売りのV2Hを介して非常用電源としても活用可能。 旧型では荷室内に設置されていたスペアタイヤを廃し、ガソリン車と同等レベルの積載量や荷室寸法を確保した。
ユーザーへの徹底したリサーチ 価格上昇も最小限に
グレード構成は2シーターと4シーターの2グレード。 ボディカラーはホワイトソリッドが両グレードに、スターリングシルバーメタリックが4シーターのみに設定されている。 三菱自動車による、これまでのミニキャブ・ミーブのユーザーへのリサーチでは、充電は夜間や休憩時間での普通充電が多いという。 そこでコスト増につながる急速充電をオプションとし、価格上昇を抑えた。メーカー希望小売価格は、243万1000円～248万6000円。 8年16万kmの駆動用バッテリー保証も付帯され、ユーザーへのフォローも充実。 ミニキャブ・ミーブあらためミニキャブEVは、元祖商用軽EVとして、使い勝手に磨きをかけつつ、値上げ幅も抑えられた大幅改良となった。
AUTOCAR JAPAN（執筆/撮影）
