生田絵梨花の“先生ぶり”をキャスト陣が絶賛「生徒への目線が温かい」「安心してお芝居できる」<素晴らしき哉、先生!>
8月18日(日)よりスタートするドラマ「素晴らしき哉、先生!」(毎週日曜夜10:00-10:54、テレビ朝日系)の制作発表会見が東京・浜松町コンベンションホールにて行われ、主演を務める生田絵梨花のほか、総勢12人のキャストが登壇した。 【写真】生田絵梨花と生徒役キャストの集合ショット ■新米高校教師がストレスに耐えながら奮闘 生田が地上波連続ドラマ初主演を務める本作は、キャリア2年目の高校教師・笹岡りお(生田)が数々の理不尽に苛まれ常に辞め時を模索しながらも、何だかんだで生徒のために奮闘していく姿を描いた学園ドラマ。 夢と希望を胸に教育現場に飛び込んだりおだったが、「自由」を拡大解釈し奔放に振る舞う生徒たち、学校に過度な期待を寄せる保護者や近隣住民、トラブル処理を若手に押し付けてくる年配教師と、各方面から板挟みとなり続ける過酷な毎日に、退職を考えるほどストレスを抱えていた。 そんな毎日の愚痴をSNSの裏アカウントに吐き出したり、優しい彼氏に聞いてもらったりと、適度に発散しながらどうにか耐えていたものの、その我慢も限界に。退職を決意するも、そのタイミングでクラス担任に急きょ欠員が発生し、りおに穴埋めのお鉢が回ってきてしまう。初めての担任で3年生を任されることとなったりおの教師生活は、さらなる茨の道に突入する。 ■「『自分ってこんな感情になるんだ』っていう新しい発見があった」(生田絵梨花) 今回登壇したのは、笹岡りお役の生田に加え、沢井谷玲奈役の茅島みずき、南田健吾役の鈴木仁、小村悠馬役の橘優輝、宗方林檎役の永瀬莉子、吉良萌子役の矢吹奈子、大木戸光源役の小宮璃央、小湊茉麻役の小栗有以、山城陽子役の萬田久子、中路克博役の柳沢慎吾、笹岡奈緒役の田中美佐子、笹岡秀樹役の高橋克典という豪華な面々。 本作が地上波連続ドラマ初主演となる生田は、「初めての主演で、しかも先生役ということで、よりハードルが上がるような感じがして。最初は『大丈夫かな』『自分にできるかな』っていう気持ちはすごく大きかったんです」と、当初は不安を感じていたことを吐露。 そんな中でも、「りおという人物もハードルを飄々と越えていけるような人間というよりかは、全身でぶつかっていったり、たまには『おりゃ!』って蹴飛ばしたり、そういう人間らしさ満載な子なので、私自身も一緒に泥まみれ汗まみれになりながら奮闘していくような日々を送っています」と、りおという役柄と共に一つ一つ乗り越えていることを明かした。 主演となると必然的に出番も増えてくるが、「脚本を読んだ時も、こんなにせりふが多いのは初めてだったので、覚えるのも結構ヒーヒー言っていたんです。でも、皆さんと一緒に作品世界の中に入ると、不思議と自分から湧いて出てくるような言葉に思えて。 あとは『ああ、自分ってこんな感情になるんだ』とか、『こんなに湧き上がってくることあるんだ』っていう新しい発見がすごくあったんです。それは脚本やキャストの皆さんに引き出してもらったものだなと思っています」と、自身の予期せぬ感情の発露に驚きつつもそれを力に変えていったようだ。 ■生田の差し入れに生徒たちが感激 生徒役のキャスト陣に撮影現場で印象に残っているエピソードを尋ねると、茅島は「文化祭のシーンで(りおが担任を受け持つ)3年C組は劇をやろうって決まるんですけど、それが長崎弁を使う劇で。私は長崎出身なので、監督が『玲奈(役の茅島)にみんな長崎弁教えてもらってね』って言っていたんですけど、誰からも聞かれなくてすごい悲しかったです(笑)」と切ないエピソードを披露。 一方、多くの生徒役のキャストから挙がったのは、生田の「先生ぶり」にまつわるエピソードの数々。鈴木は「学校のシーンでは、生田さんが本当に先生らしく、生徒に囲まれながら会話をしている姿がすごく見えて。(それを見て)本当に『先生だな~』って思いながら話しに行きました」と、普段から生徒役のキャストと積極的にコミュニケーションを図っていた生田の様子を明かす。 橘が「授業中のシーンを撮影している合間の、カメラが回っていない時の生徒への目線がすっごい温かくて」と語ると、茅島も「本当に空気がすごい柔らかくなるっていうか、私たち生徒を見守ってくださる目線が、安心してお芝居できる感じがすごくしますね」と、生田が生み出す現場の雰囲気がキャスト陣をやりやすくしていたと強調した。 永瀬は、「学校での撮影中はクーラーも切っての撮影で教室がとっても暑かったんですけど、生田さんは本当にお優しくて。控室に戻った時、生田さんが塩分チャージのタブレットみたいなのを生徒一人ずつに渡してくださったんです。生徒の健康管理まで気を配ってくれて『すごい視野の広い方だな』って(笑)」と、生田が生徒たちの体調まで気遣っていたことを告白。 それに加えて小栗も、「猛暑の中での撮影が続いていて本当に大変だったんですけど、そこで塩分チャージ+冷たい飲み物と冷たいゼリーを生田さんが持ってきてくださって。スタッフさんも含め皆さんみんな癒されましたし、本当に涼しく過ごせましたし、プライベートでもちゃんと気を使っていただいて感謝しています」と述べた。 そんな生徒たちの言葉に、生田は「なんか照れますね(笑)。みんなが(自分の振る舞いを)どう思ってるのかって今の今までわからなかったので、すごくうれしいです」と喜びを。 その上で「私も生徒の皆さんの眼差しを受けながら教壇に立つっていう緊張感は初めて味わったので、最初の方はリアルに緊張していたんです。一緒に過ごす時間が増えるにつれて、生徒の皆さんからもらう目線で逆に『自分も頑張らなきゃ』『もっと何かできることないかな』と思わせてもらったので、私も感謝してます」と、彼らの存在が自分を高めてくれたと振り返った。 ■柳沢慎吾のタレコミに生田絵梨花がクレーム! 座長・生田の奮闘ぶりには、“大人キャスト”からも絶賛のコメントが相次いだ。萬田は「撮影中はずっと『笹岡先生』だったので、今日初めて生田さんに会った感じがしますよね」と、常に役柄を背負っていた生田の現場での佇まいに言及。 また、「面白いのは、生徒役の方たちが先生を褒めてくると、学園長としてなんだかうれしい」と役柄ならではの思いを。すると生田は、「生徒の皆さんが褒めてくださると、前列(大人キャスト)の皆さんがすっごいニコニコして見つめてくださって、私は倍でうれしくなりました」と笑顔を見せた。 柳沢は、共演したシーンで生田がうっすらと涙を浮かべるほど役柄に感情移入して演じていたことを称賛。だが、「リハーサルやテストも入れて7~8回(同じシーンを)やってるんで、僕の方にカメラが向いている時はもう涙出てなかった」と冗談めかしく明かすと、生田は「慎吾さん、それは良くないですよ! 私だって一瞬一瞬一生懸命やってるんですから!」とクレームを入れ、会場を大いに盛り上げた。 そんな中、学校での様子を知らない母親役の田中は、「皆さん『先生っていうイメージがすごく強い』って言われてたんですけど、私は家のシーンしかなかったので(私にとっては)本当に普通の娘で。悩みを持った今どきの女の子代表みたいなりおちゃんしか知らなくて、ちょっとビックリします」と、学校現場とは異なる生田の様子を母親目線で表現。 さらに、「彼女が大切なお話を私たち家族にしてくれるシーンがあったんですけど、その時に『お父さんとお母さんにきちんと言いたいからアドリブでもいいから言わせてほしい』と言ってくれたことがありまして。それで台本にはなかったせりふを言ってくれたんですが、『こんな風に言ってもらえたらこの後の芝居こんなに変われるんだ』というくらい変わって。本当にすごかったです」と、生田の芝居への向き合い方を褒めちぎった。 その言葉に、父親役を演じた高橋も「感動しましたね。いつもあんな風にやりたいよね」と称えつつ、「(笹岡家は)女の子2人の家庭で、(田中演じる)奥さんも元気なので、『女の子2人いる家庭のお父さんっておとなしくなるんだな』と。でも、(生田演じる)りおが落ち着いてふんわりしているから、僕はりおが癒しでしたね」と、家族のシーンの様子を振り返った。 ■制服の着こなし、口調、トレンド…今の高校生のリアルとは 会場に参加した現役の教師から、高校生役のキャスト陣に「最近の高校生を演じる上で大変だったこと、苦労したこと」について質問が。橘は「すごいシンプルなことなんですけど、声量を出すことをすごい意識しました。教室の端と端で喋りあったりするシーンがあったんですけど、学生ってこんなに元気だったんだと思って」と、高校生特有の元気さを表現することに苦労した様子。 矢吹も「私はギャル役だったので、『マジで』とか『ガチで』とか『お前』とか(ギャル特有の)口調は、普段使わない言葉だったので難しかったですし、その上に大きい声で掛け合いするっていうのがあったので、そこはちょっと苦戦しました」と、ギャルらしい大声での掛け合いは大変だったそう。 茅島は「衣装合わせの時に、監督から制服の着こなしを自分で考えてくるという“宿題”を出されて。調べたら『今の子たちはこれが流行ってる』とか、『ルーズソックスを履く子がいる』とか(情報が)いろいろあったので、何が今リアルなんだろうっていうのはすごい考えました」と、リアルな女子高校生像を形作る上での苦労を告白。 鈴木は「自分が演じる健吾は結構真面目な性格の人間だったんですが、このクラスがちょっと問題があるクラスという設定だったので、どのくらいの加減が先生たちにとって『悪い』かを意識しつつ、一方でクラスの中では『真面目』という部分を見せないといけないので、その案配を考えながらやってました」と、役作りにおけるバランスを調整しながら臨んでいたことを明かす。 小栗は「私は今22歳なんですけど、演じている小湊茉麻ちゃんは高校2年生なので、5年前の自分と今の高校2年生ってトレンドとか口調とか全て違うんですよね。なので、同じ48グループの高校生メンバーに聞いて研究してました。『今リボンが流行ってる』というので実際に付けてみたり、カバンの持ち方一つとっても違っていたり、すごい勉強になりました」と振り返った。 永瀬は「例えばテストのシーンも、テストが終わって(回答用紙を)集める時にどういう感じかっていうのは結構世代ごとに違っていて。今の世代だと、テストを回収して先生とのあいさつが終わるまでは一言も喋らないのが当たり前なんですけど、監督の世代は結構にぎやかだったそうで。そこのすり合わせをみんなでしながら、リアルを追求していました」と語った。 そんな中、小宮は「(演じている)光源があまり学校に行ってなかったので、1話に出ていないんです。そんな中で(1話の撮影中に)みんなが仲良くなっちゃって(笑)。後半に向けて、光源がクラスに馴染んでいくんですけど、(自分自身は)広く浅くみたいな感じにしかならなかったので、そこはちょっと難しかったです」と正直すぎる裏側を吐露。 それに対し、茅島からはすかさず「浅かったんですかね?私たち」とツッコミが。小宮は「違う違う! 仲良くさせていただいてたつもりなんですけど、そこに行くまでが難しかったです」と、もっとスムーズに仲良くなりたかったことを強調した。 ■「各々の価値観でこの作品を楽しんでもらえたら」(生田) 最後に生田は、「このドラマは先生方に届いて欲しいのはもちろんなんですが、私自身もりお演じながらすごい身近に感じたり、問題が起きた時には『自分だったらどう選択すべきなんだろう』というのをたくさん考えさせられました。 本当にいろんな立場の方に、各々の価値観で捉えてもらいながらこの作品を楽しんでもらえたらなと思っています。そして、個性豊かな愛すべき登場人物たちが毎回活躍していますので、どんな成長していくか、どんな変化があるかそこも楽しみながら見届けてほしいなと思います」と、視聴者へメッセージを寄せた。