ミラン元副会長、現代サッカーと90年代を比較「30年前の方がいいプレーをしていた気がする」
かつてミランの副会長を務め、現在はモンツァのCEO(最高経営責任者)を務めるアドリアーノ・ガッリアーニ氏が、ミランの黄金時代を振り返った。11日、イタリアメディア『スカイスポーツ』が伝えた。 ガッリアーニ氏は1986年から2017年までミランの副会長を務め、シルヴィオ・ベルルスコーニ氏の右腕として“ロッソネリ”に数々の栄冠をもたらした。『フェスティバル・デッロ・スポルト』に出席したガッリアーニ氏はミラン時代について、「あの夜(1994年チャンピオンズリーグ決勝バルセロナ戦)から30年以上経った今、残っているのはこの熱狂だ。不滅の(アリーゴ・)サッキ、無敗の(ファビオ・)カペッロ、驚異の(カルロ・)アンチェロッティ…。私はベルルスコーニ率いるミランでこの3つの時代を幸運にも生き抜くことができた。彼はすべてをまとめ、クラブの信条とは何かを伝えることができる人物だった。何時間でも話していたいくらいだ」と振り返っている。 サッカーの資本主義化、イタリア経済の衰退により、ミラン以外も外国資本による経営参入が相次いでいる。「サッカーは30年間でどれだけ変わったか?」の問いに対してガッリアーニ氏は、「すべてが変わったが、非常に長い答えになる。所有権だけでなく、プレーそのものも変わった。30年前の方がいいプレーをしていたような気がする。カペッロは、30年前の方が選手たちはリスクを冒すことを厭わなかったと言った。たぶん、より質が高かったのだろう。(現代は)技術的な面では少し劣り、よりフィジカルなスポーツになりつつある。だが、それはスポーツ全般に言える傾向だと思う」と持論を展開した。 黄金期ミランを主将としてけん引した元イタリア代表DFパオロ・マルディーニ氏の実子ダニエルが“アッズーリ”に招集されたことへの質問も。ガッリアーニ氏は、「ルチアーノ・スパレッティは勇敢で、何人かの若手を起用した。マルディーニ、(マッテオ・)ガッビア、(ミケーレ・)ディ・グレゴリオのように、ミランやモンツァを経由してきた選手もいるし、私たちがローマに問い合わせたニッコロ・ピジッリだっている」と特に驚きはない様子だ。 また、同氏はミランのアドバイザーを務めるズラタン・イブラヒモヴィッチ氏についてもコメントし、「イブラは私の友人であり、愛しているが、彼は私のアドバイスなど必要としていない。彼をミランに連れて来れて私は幸せだ。今夏は本当にタフだったが、イブラはすべてのことに強いし、管理職としてもきっとうまくいくだろう。フォルツァ・イブラ」と旧友に祝福を送った。
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