「選手たちはよく粘ってくれました」森泉監督・早稲田実業がPKで関東一に1‐0で勝利
6月2日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選2次トーナメントの2回戦4試合が行われた。早稲田実業と関東一との対戦は0-0で迎えた後半9分、早稲田実業がPKのチャンスを得ると、これをキッカーMF10松下岬(3年)が冷静に決め先制。これが決勝点となり、1‐0で早稲田実業が勝って準々決勝進出を決めた。 【フォトギャラリー】関東一vs早稲田実業 両チームにとって我慢比べの80分間となった。 厚く5バックを敷く早稲田実業に対し、攻勢に出たい関東一だったが攻め手を欠いた。 押し込もうにも相手守備陣前でボールを右に左にまわすのみ。時折、サイドからのクロスあるいはロングボールを入れても跳ね返されるばかりだった。それでも関東一は焦ることなく、ある程度時間をかけて、攻めに出てた。 このはがゆさは早稲田実業も同じ。守れてはいる。しかし、相手陣内に進入する回数は少なく前半のシュート数はゼロだった。 ただ決勝点となったPKを得た後半立ち上がり、あの時間帯は攻勢に出ていた。 早稲田実業の森泉武信監督はハーフタイムの際、前線に入れたボールに対してのサポートを早くすること。そして2トップの起点の作り方を修正し、選手を送り出した。実際、ベンチは後半に向けFWの選手をひとり入れ替えたが、結果こうした修正と交代がうまくいったといえる。 とはいえ、ピンチはあった。後半23分、関東一MF10岡崎礼暉(3年)のシュートを間一髪、早稲田実業GK1宮盛朔(3年)がナイスセーブを見せ、失点を間逃れるなど、粘りのある守備で虎の子の1点を守りきった。攻めたものの崩しきれなかった関東一。守りに徹しながら、ワンチャンスをものにした早稲田実業。 「選手たちはよく粘ってくれました」とイレブンを称えた森泉監督は「この試合展開になるのはわかっていました。ただ、こうした戦いができなければ、強いチームに勝っていけないと選手たちもわかっていますので」と前を見据えた。 (文・写真=佐藤亮太)