「私がしゃべったかのようになっているが、実際はそういうわけではない」 妻殺害の罪 元県議の裁判【長野】
妻を殺害した罪に問われている元県議会議員の裁判は、20日も被告人質問が行われました。検察側はアリバイについて供述と、実際の行動との矛盾を指摘しました。 元県議の丸山大輔被告(50)は2021年、塩尻市の酒造会社の事務所兼自宅で、妻の希美さんを殺害した罪に問われていて、初公判で起訴内容を否認しています。 被告人質問・最終日の20日も落ち着いた様子で検察側の質問に答えました。 事件発生時間帯のアリバイについて、被告は逮捕前、「パソコンで県議会の一般質問の原稿を作成していた」という趣旨の供述をしていますが、「原稿データを開かず、1文字も入力していない」ことが分かり、検察側は供述と実際の行動に矛盾があることを指摘しました。 ■検察官 「(逮捕前の供述)調書には『(一般)質問の加筆修正をした』と書いてありますが?」 ■丸山被告 「検察から『そうじゃないのか』と聞かれ、そうかもしれないと思った」 ■検察官 「加筆修正に1時間くらいかかったとあるが?」 ■丸山被告 「話してないと思う」 丸山被告は、この供述調書の内容について、「私がしゃべったかのようになっているが、実際はそういうわけではない」と証言しました。 また、検察側は、「アリバイ工作を図った」「原稿はすでに完成されていた」と主張していて、原稿がどの程度完成していたのか問うと、「8割・9割はできていた、残りは30分もあればできる感じです」などと答えました。 次回は26日、19日、20日行われた被告人質問についての論告・弁論が予定されています。