「デルルな恋愛」ってなに?海外でバズる若者世代の新たな恋愛観を解剖
理想を求めるのは現実逃避?
Tinderのグローバル・リレーションシップ・インサイト・エキスパートのポール・C・ブランソンさんは、この流行について次のように説明します。 「これまでの世代に比べ、Z世代はよりオープンでポジティブな恋愛観を持っています。デルルであることは、まだ見ぬ出会いへの期待を膨らませ、恋愛のモチベーションを上げることにつながります」 「今の若い世代は恋愛の“ゴール”だけではなく、つき合いのその過程と経験を楽しむ傾向が見られます。恋愛の楽しさを維持するためには、出会いを探すときに少しの“妄想”を足すことも重要でしょう」 このような恋愛観をもっているのは、恋愛を求めるZ世代とミレニアル世代が多いようです。他の世代からしたら、アプリで“運命の人”に出会うなんてあり得ないのだとか。確かに、自分より年上の人からはよく理想を下げるように言われます。でも理想があることって、そんなに“現実逃避的”なのでしょうか? 自分の人生だからこそ、ベストな結果になってほしいと思うのはおかしなことなのでしょうか。
マッチングアプリの影響も
現代ではマッチングアプリのおかげで、望めば、より多くの人とつながりをもてます。確かに私の親の世代は何100人という候補を毎週スワイプして、相手を見つけるようなことは同じ年齢のときにはできませんでした。 相手探しの母数が大きいからこそ、私たちはよりデルルになっている可能性もあるでしょう。“代わりの人”がたくさんいるという考えから、マッチした相手に十分なチャンスをあげていないような気もします。ちょっと危険信号や嫌なところを見つけると、すぐに“次”に移ってしまうことは事実です。 それでも、私は理想は高くもつべきだと考えます。未来に希望をもって、本当に大切なものに時間とエネルギーを使うべきなのではないでしょうか。 妥協して誰かと一緒にいるよりも、一人で幸せでいたいです。「自分に合っているな」と思う相手としか付き合いたくはないし、そうでなければ次に進むのみです。