『光る君へ』厳しい前評判から一変、非凡なドラマ作りに成功 画面注視データを総括
『源氏物語』の執筆を始めたあたりから注目度上昇
上位10位はすべて第29回以降の物語後半であることも見逃せないポイントだ。特にまひろが『源氏物語』の執筆を始めたあたりから注目度が上がっているので、やはり『紫式部』や『源氏物語』に興味がある「文学好き」視聴者層が、『光る君へ』のメインの視聴者層であるといえそうだ。また、ほとんどの回で男性視聴者の注目度を女性視聴者の注目度が上回っていることから、普段は大河ドラマを見ない「少女漫画好き」、「恋愛モノ好き」、「推しの俳優目当て」の女性視聴者を取り込むことに成功したといえるのではないだろうか。 さて、数々の名シーンを生み出し続けてきた『光る君へ』だが、今回の記事では、視聴者の注目度が高かった放送回の上位10回について分析を行った。みなさんの好きなシーンはランクインしていただろうか。『光る君へ』には、他にも多くの名シーンがあるので、12月29日午後0時15分~に放送される総集編を見て、1年の振り返りをしてみるのもいいかもしれない。 2024年のNHK大河ドラマ『光る君へ』の注目シーンを1年にわたって分析してきたが、読者のみなさんのおかげさまをもって、来年も引き続き、分析記事をリリースする。横浜流星主演の2025年NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』は、18世紀後半を舞台としており、この時代を描く大河ドラマは今回が初めてとなる。また、大きな戦がないという点も『光る君へ』と共通しており、従来の大河ドラマにはない魅力を再び見せてくれるのではないか。 ■ REVISIO 独自開発した人体認識センサー搭載の調査機器を一般家庭のテレビに設置し、「テレビの前にいる人は誰で、その人が画面をきちんと見ているか」がわかる視聴データを取得。広告主・広告会社・放送局など国内累計200社以上のクライアントに視聴分析サービスを提供している。本記事で使用した指標「注目度」は、テレビの前にいる人のうち、画面に視線を向けていた人の割合を表したもので、シーンにくぎづけになっている度合いを示す。
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