ポルシェデザイン オーシャン2000 Ref.3524

【ポルシェデザインby IWC オーシャン2000｜ビンテージウォッチの奥深き世界】 【画像6枚】圧倒的といえる2000m防水機能は、現代でも高スペックといえる1本。なおこの個体はオーバーホール済みで、コンディション抜群な1980年代製。 ポルシェデザインがIWCとコラボしたスポーツウオッチのなかでも、2000m防水という圧倒的スペックを誇るオーシャンは、時代を超越した高性能時計として、今も輝き続けている。 ポルシェデザインは、自動車にとどまらずインダストリアルデザイン全般とオリジナル製品を手掛けて世界的な名声を得ている企業。 このプロジェクトをスタートさせたのがポルシェ一族の鬼才、フェルディナンド・アレキサンダー・ポルシェで、ポルシェの代表的市販モデルの911や第2回日本グランプリでスカイラインとバトルした904GTSのデザインスケッチを制作した人物として知られている。 1972年の創業時に手掛けたオリジナル製品が腕時計で、デザインもさることながら性能も超一流のチタンを使ったクロノグラフだったこともあって、瞬く間に世界の一流時計の仲間入りを果たす。そして1983年からIWCとの提携によって、より高精度で個性的モデルを続々と発表していく。 今回取り上げるオーシャン2000は、まさに充実期のIWC提携時代に開発された名機だ。 市販モデルとしては、現代においても圧倒的ともいえる2000m防水機能を備えたダイバーズウオッチで、発表が1982年だから当時としては驚異的スペックのモデルだった。 オーバースペックのミリタリー仕様ということもあり、たちまち人気モデルとなる。ポルシェデザインの特徴ともいえる洗練された機能美を持ちながら、ミリタリーのダイバーズらしい堅牢なイメージも併せ持つ。 取材した個体は中期モデルで、インデックスの内側にカレンダーが配置されたデザインで、視認性の高さはこの仕様が最も高い。ダイヤルは、ポルシェデザインとIWCのダブルネームとなっている。 PORSCHE DESIGN by IWC ポルシェデザイン オーシャン2000 Ref.3524 自動巻ムーブメントやチタン加工によるケースやブレス、クリスタル風防など製造担当をするIWCは、当時はポルシェに使用されている計器類のメーカーであるVDOの傘下にあり、ポルシェやポルシェデザインとの関係は浅からぬものがあった。このモデルには旧西ドイツ軍に制式採用された軍用規格バージョンも存在する。圧倒的といえる2000m防水機能は、現代でも高スペックといえる。なおこの個体はオーバーホール済みで、コンディション抜群な1980年代製。メーカー純正BOX付き、販売店オリジナル保証付き（1年）。 市販モデルは、フラットタイプのサファイヤクリスタル風防と、ダイバーズらしいケースと同色の回転ベゼルが特徴。このモデルは80年代の中期モデルのため、ポルシェデザインとIWCのダブルネームとなっている。 ブレスもチタン製で、「ocean」の刻印が入る。中期モデルは、各コマに内蔵した2本のピンで連結させるタイプとなっている。後期型となると、側面からピンを通す、一般的な構造となる。 ポルシェデザインの時計の魅力 【コラボメーカーの違いでイメージが異なる】 高精度な時計ブランドとのコラボで、たぐいまれな製品を開発するポルシェデザイン。 初期はオルフィナ社で80年まで。IWCとは83～94年まで。98年よりエテルナ社、そして2015年からは自社生産となっている。 【自動車に関連した製品も魅力的】 ポルシェデザインの時計には、自動車のポルシェと関連した製品がある。911の生産100万台突破記念モデルに創業70周年記念モデル、そしてフラット6シリーズなど、自動車のイメージを投影した独自な展開をしている。 【旧西ドイツ軍制式採用モデルにも注目】 オーシャン2000には、旧西ドイツ軍制式採用モデルが存在する。水兵用、戦闘ダイバー用、特殊ダイバー用の3タイプがある。ドーム型フードや黒色ベゼル、オレンジ色のハンドルと市販バージョンとはディテールが異なる。