先輩の失敗に学ぶ ウソは学生にも企業にも不幸な結果に プロが指南 就活の極意
6月で就職内定率が8割を超えるという現在の就職活動。政府のルールでは、企業の採用面接は今月(6月)1日からとされていますが、慢性的な人手不足を背景に、早めに十分な採用人数を確保したい企業の間で競争が激化していることが背景にあります。本来であれば、これからが就活のピークとなる時期ですが、採用を前倒しする企業が増えていることで焦る学生も多いかもしれません。今月から採用活動を本格化させる企業も多いので、必要以上に焦らずに、これまでの就職活動を振り返りながら、今後の就職活動につなげましょう。今回は、先輩方が就職活動で失敗した事例を紹介します。 ① 論理的に作り込んで失敗した事例 論理的な対策は、エントリーシートの記載から面接対策まで論理的に構成していきます。そのため、このような対策をしている学生の多くは、面接も非常にうまく対応していきます。あらゆることを想定して準備しているので、突発的な質問にも対応できますし、少しの圧迫くらいでは動揺しません。その半面、「この学生は、本当はどんな学生なのだろうか」、「もっと本心が知りたい」と人事担当者に思われてしまうことが多々あります。うまく面接をこなせているはずなのに、落ちてしまう理由がここにあります。選考が進むと「想い」などの自分の感情や気持ちを確認したい面接官も多くいます。そのため、正しい対策をとったと思っても、思うような成果につながらないことがあります。 ② 虚偽事実が判明してしまった事例 これは企業・学生ともに悲惨なことしか起きないので禁じ手といえます。よくあるのは、自己PRやガクチカ(学生時代に力をいれたこと)のエピソード、選考状況や内々定の状況などで虚偽記載することです。例えば、ガクチカではサークルやアルバイト先の仲間がしていたことを自分がしたかのように話したり、内定がゼロなのに、内定があると伝えた方が自分を評価してもらえると考え、事実は落選しているのにその企業から内定があると話したりすることです。それでも、内定がとれた前例が多いので、先輩から後輩のアドバイスの一つになっています。 これは企業側にも当てはまります。内定前に学生に伝えていた情報と内定後に伝える情報に虚偽があるというケースです。これらはミスマッチにつながることが多く、早期離職の原因になっています。企業もですが、学生の皆さまは噓で固めるのではなく、本来の自分自身で勝負できるように準備や対策をしましょう。