トランプ氏がリードを広げているのに、イーサリアムはビットコインより弱気
11月5日のアメリカ大統領選挙の結果に連動した予測市場において、分散型金融(DeFi)愛好家のドナルド・トランプ(Donald Trump)共和党候補がライバルである民主党のカマラ・ハリス(Kamala Harris)候補に対してリードを広げているにもかかわらず、イーサリアム(ETH)に対する弱気な見方は、ビットコイン(BTC)と比較すると依然として顕著だ。 記事執筆時点で、アンバーデータ(Amberdata)とデリビット(Deribit)のデータによると、イーサリアムの25デルタ・リスクリバーサルは、短期および長期の満期で、ビットコインよりもマイナスが大きかった。これは、DeFiで優位を占めるイーサリアムブロックチェーンのネイティブトークンに対する弱気なセンチメントが強まっていることを示す兆候だ。 リスクリバーサルは、コールオプションを保有するために必要なプレミアムをプットオプションと比較して測定する。マイナスの値は、原資産の価格下落を予想するプットオプションにバイアスがかかっていることを示唆している。 トレーダーは、現物市場と先物市場のエクスポージャーをヘッジするためにオプションを利用することが多い。そのため、現物市場と先物市場に対して強気の見方をしているトレーダーは、ボラティリティの低下を予想している場合にはプットオプションを購入することがある。ビットコインとイーサリアムのトレーダーはまさにそのような行動を取っているようで、イーサリアムのトレーダーは潜在的な下方向のリスクを軽減する傾向が強い。 10月11日のイーサリアムオプションのリスクリバーサルは-7.3%であるのに対し、ビットコインのそれは-5.8%だ。10月末までの満期についても、同様のパターンが見られる。 興味深いパターンも見られている。11月8日以降のビットコインのリスクリバーサルはプラスであるのに対し、イーサリアムのリスクリバーサルが強気になるのは12月後半まで待たなければならない。言い換えれば、トレーダーたちは11月8日に選挙結果が判明した時点でビットコインの上昇を予想している。そして、イーサリアムが転換点を迎えるのはそれより後になると予想している。