1000年に一度のはずなのに…“予想外”だった活断層のズレ 今後への影響は?【能登半島地震】
金沢大学 青木賢人准教授: これは海からアプローチができなかったため、奥能登の救援が少し遅れた大きな理由ですね。奥能登の復興を長期的に考えたとき、漁港が使えないのは、水産業の立ち上げに不利になってしまいます。何とかしなければいけないですね。 松村キャスター: 今後の地震の注意点は? 木村記者: この150キロの活断層は、今回マグニチュード7.6の地震が起きたことでエネルギーを使い果たし、同じ規模の地震が起こる可能性は低くなっています。 一方で、注意したいのは断層の両端の部分です。日本海側で、今回の地震に似ているのが秋田県などに津波で壊滅的な被害をもたらした1983年の日本海中部地震です。このときは、本震の約1か月後に、断層の北端でマグニチュード7.1の最大余震が起きました。 京都大学防災研究所 西村卓也教授によりますと「断層の両端では、地震の可能性が高まる。能登では群発地震が続き、今後もマグニチュード5~6に注意」と言います。 現に9日の夕方には、佐渡付近でマグニチュード6.0の地震で、最大震度5弱を観測していますが、この地震もこの断層の端の辺りで起きたと考えられます。 そして能登地方では、これまでの群発地震活動はしばらく続く可能性があります。マグニチュード7規模というのは考えにくいですが、ここ2年間で起きたマグニチュード5や6クラスの地震で、局所的に再び被害が出る可能性がありますので、今後も強い揺れに注意してください。
北陸放送