《トランプ政権移行後のリスク分析》資産3億円の億り人VTuber・はっしゃん氏 銘柄選びで想定しておくべき「3つのケース」を解説
トランプ氏の圧勝で終わった米大統領選の結果を受けて、株式市場も大きく動いた。米国株の急上昇につられて日経平均株価が一時1400円以上値上がり。ただ、その後の値動きには一服感も見られる。そうしたなか、株式投資で1億円以上の資産を築いた“億り人”は、来年1月のトランプ政権への移行後にどのような業界や銘柄が伸びると予測しているのか。
元ITエンジニアで、会社員時代に国内株式投資で3億円を稼いだ投資家VTuber・はっしゃん氏はこう読む 「トランプ政権の誕生で日本経済には最善、最悪2つのシナリオが考えられます。最善は米国株が上がり、ドル円相場も1ドル=150円ほどで安定して、日経平均が5万円を超えてくるようなシナリオ。これはトランプ氏が掲げる米国ファーストの経済政策が上手くいってインフレを抑えつつ、米国内需が拡大することが前提です。 最悪のシナリオは、トランプ氏が掲げる関税引き上げ政策などで米国のインフレがさらに進み、米国が金利を再び上げること。インフレが進むと金利が上昇しますが、高金利になるとローン利用率が高い米国の消費者にとって負担になります。特に、住宅や不動産、自動車などの高額商品で影響が大きく、賃金よりも物価が上昇すると、場合によっては貧困層が借金を返せなくなり、景気が急激に悪化します。このようにして、ローン債権が焦げ付いて発生した2008年のリーマン・ショックの再燃が起こりかねず、影響は日本にも及ぶ。円安とインフレがさらに進んで日経平均は下落するでしょう」
投資先選びには「3つのケース」を想定
米国市場では今のところ「トランプ関税」を嫌がり、インフレ再燃への警戒感が高まっている。10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.6%の上昇と、7か月ぶりにインフレが加速。足元では、はっしゃん氏の言う「悪いシナリオ」が進んでいるように見える。 「関税引き上げをはじめとするトランプ氏の掲げる政策は、選挙前のリップサービスのようなものだと私は見ており、実際の政策とどれほど一致するのか見えにくい。どちらに転ぶかわからない以上、“トランプ・リスク”を意識した投資を心がけることが大切です」(はっしゃん氏) トランプ政権発足後を見越して、投資先をどう選んでいくか。はっしゃん氏によれば、3つのケースを想定することが重要だという。 「1つはこのまま米国株が上昇し続けることを見込んで、現在上がり基調の銘柄を買い増しする。メガバンクなどは米国債券や米国株への投資で利益を上げています。もう1つは円安になり、日本でもインフレに進むと想定してその時に強い銘柄を買うこと。インフレに進むと現金が弱くなり消費が抑えられますが、一方で二次流通業界、リユース業界が活発になる傾向がある。3つ目は米国経済に左右されない強みのある銘柄。強いIPコンテンツ(知的財産権)を保有する企業がその一例です」(はっしゃん氏) 具体的にはどんな選択肢があるか。別記事〈《厳選銘柄10選》資産3億円の投資家VTuber・はっしゃん氏が注目する「トランプ政権発足後に上昇を見込める日本株」、金融・二次流通・IP関連の具体的銘柄〉でははっしゃん氏が注目する10の銘柄を紹介している。 【プロフィール】 投資家VTuberはっしゃん:割安成長株に長期投資するスタイルで3億円を達成。現在は独立・起業して「初心者にも持続可能な株式市場の実現」という理念のもと、専門的な金融知識なしで利用できる株式入門サイト「株Biz」を監修・開発。YouTubeチャンネル「【株BizTV】はっしゃん式投資勉強会」のチャンネル登録者数は2.1万人。【Xアカウント】@trader_hashang
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