インテルCEO、エヌビディアに真っ向から反論-AI覇権争い巡り
(ブルームバーグ): 米半導体大手インテルのパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は4日、台湾で開催されている台北国際コンピューター見本市(COMPUTEX)で登壇し、新製品を発表した。同製品が人工知能(AI)のリーダーである米エヌビディアを含め、同業他社にシェアを奪われる状況を反転させると期待している。
インテルは、従来より効率性の高いコアを搭載した新しいデータセンター向けプロセッサー「Xeon 6」を披露した。データセンター運営者は前世代のハードウエアに比べると、所定のタスクに必要なスペースを3分の1に縮小することが可能になるという。
インテルもアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)やクアルコムなどライバルと同様、新製品が既存の選択肢よりも大幅に優れていることを示すベンチマークをアピールした。AMDとクアルコムのCEOはCOMPUTEXの基調講演で、一部の技術面でどれだけ先を行っているかを証明するために、インテルのノートパソコン(PC)やデスクトップPC向けプロセッサーを引き合いに出していた。
ゲルシンガーCEOは、インテルのような従来型プロセッサーがAI時代に失速しているとのエヌビディアのジェンスン・フアンCEOの主張に真っ向から反論した。
同氏は「ジェンスン(ホアン氏)が信じさせようとしているのとは反対に、ムーアの法則は健在だ」と述べ、インテルがPC向け半導体の主要提供会社としてAI普及で大きな役割を果たすだろうと強調した。
インテルは数十年にわたりコンピューター業界をリードしてきたが、ここ2年間は売上高が低迷し、ライバルに後れを取っている。インテル立て直しのために3年前に同社に呼び戻されたゲルシンガー氏は、製品の活性化と製造拠点網の構築に多額の資金を費やしている。これによって半導体の設計と製造における主導権を取り戻すことができると同氏は説明している。
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原題:Intel CEO Fires Back at Nvidia in Battle for AI Chip Leadership(抜粋)