退職までに、やはり「2000万円」貯めていないとまずいですか? 60代の平均貯蓄額はどのくらいでしょうか?
「退職までに2000万円を貯めることは必須なのでしょうか?」「60代の平均貯蓄額はどのくらいなのでしょうか?」このように、老後の安心な生活を送るための必要な貯蓄額に関する懸念は、多くの人が抱いています。 そこで本記事では、老後資金2000万円問題や老後のための貯蓄のコツなどについて解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
老後資金2000万円神話、真実とは?
「老後2000万円問題」は、金融庁が2019年6月に提出した報告書から話題になった問題です。具体的には、高齢者夫婦無職世帯の平均的な家計収支を調査した結果、実収入が20万9198円に対して実支出が26万3718円となっていることが示されています。 したがって、毎月5万4520円が不足し老後を30年間と想定して計算すると、約2000万円を貯蓄から取り崩すことになります。 ■60代の平均貯蓄額・中央値 60代の平均貯蓄額は金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によれば、約2026万円ですが、中央値は700万円です。つまり、平均値は高いものの、実際には中央値のほうが一般的な貯蓄額を示しています。 60代の貯蓄額はばらつきがあり、中央値の700万円以上の貯蓄を所有している人は、48.9%です。このことから、多くの人が700万円以下の貯蓄しか持っていないことが分かります。
老後のための貯蓄のコツ
老後の生活を安心して送るために、以下のポイントを考慮してみましょう。 ・無駄な出費を減らす(支出減) 毎月の支出を把握して使途不明金を見直すことで、無駄な出費を減らしましょう。 ・iDeCo(収入増) iDeCoは運用益が非課税で、拠出金も所得控除できるメリットがあります。 ・NISA(収入増) NISAは少額投資非課税制度であり、運用益が非課税とされています。そのため、資産運用を行いながら老後資金を増やすことができます。 ・投資信託(収入増) 投資信託とは、長期的な視点で運用することで資産を増やす方法です。リスクを理解したうえで、適切な投資信託を選びましょう。 ・個人向け国債(収入増) 安定した運用を求める場合には、個人向け国債を検討してみてください。 ・財形年金貯蓄(収入増) 会社の制度を利用して、財形年金を積み立てる方法です。 ・できるだけ長く働く(収入増) 安定した収入を得ることは、貯蓄の減少スピードを緩やかにする効果があります。