Z世代のマネー・トレンド「ラウド・バジェティング」とは?
今、アメリカで新しい金融トレンドが注目を集めています。 2024年最初の個人向け金融トレンドとして、「ラウド・バジェティング(loud budgeting:声高な予算管理)」が浮上しました。このトレンドが今、Z世代および若いミレニアル世代の大きな注目を集めているのです。 ラウド・バジェティングとは、裕福なインフルエンサーを崇拝したり、SNS上で自分の富を偽ったりする「クワイエット・ラグジュアリー(quiet luxury:静かな贅沢)」の文化と完全に決別し、支出を減らし、貯蓄目標を達成するための取り組みをできるだけ高らかに表明し、そのことに対して透明性を持つことを指しています。 今回はこの「ラウド・バジェティング」について解説していきましょう。
「ラウド・バジェティング」とは?
多くの人々は「お金の話」に関して恥ずかしさや不快感を抱くのではないでしょうか。ノースウェスタン・ミューチュアル社で資産管理アドバイザーを務めるブライアン・フォード氏は、ラウド・バジェティングはその真逆の提案をしているというのです。 フォード氏は、ラウド・バジェティングとは、「節約への取り組みを公然と他者に『宣言』し、過度な支出を抑えるようにするもの」だと説明しています。 フォード氏によると、ラウド・バジェティングには「財政上の決定に対する、ある種の仲間意識」があるのだそうです。 まわりの人からの経済的なプレッシャーは非常にリアルなものです。その同調圧力は、周囲の人に合わせようとして過度な支出につながる可能性がある一方、ポジティブな効果ももたらすことがあります。 友人や家族があなたの節約志向を理解している場合、高額なディナーなどの提案に対して「ノー」と言うことはとても簡単なことでしょう。 このように、フォード氏は指摘しています。 さらに、お金について話をすることで、家族や友達とでも、お互いの失敗から学び、より情報に基づいた財務上の決定をすることができるのです。 そして、ラウド・バジェティングの考え方を取り入れると、自分の収入について話すなど、ほかのタブーとされるお金のトピックに対しても透明性を高めることができます。