「首にタオルかけ綱引きのように引っ張った」同居する知人男性の首を絞め殺害、遺体をチェーンソーで切断した男らの残忍な犯行 なぜ男は犯行後、被害者に心臓マッサージをして涙まで流したのか「僕が耳が聞こえなくて話を筆談でしてくれたのを思い出した」後編
なぜ、残忍な事件は起きてしまったのか…。2022年11月に知人の男性を殺害し遺体を埋めたなどとして逮捕・起訴された男の裁判員裁判が17日、仙台地方裁判所で始まった。裁判では男の残忍な犯行とその一方で被害者に対して涙を流すという相反するような感情が見えてきた。(前編 ・後編の後編) 【写真を見る】「首にタオルかけ綱引きのように引っ張った」同居する知人男性の首を絞め殺害、遺体をチェーンソーで切断した男らの残忍な犯行 なぜ男は犯行後、被害者に心臓マッサージをして涙まで流したのか「僕が耳が聞こえなくて話を筆談でしてくれたのを思い出した」後編 ■この事件とは 2022年12月30日夜。宮城県警は「死体損壊、死体遺棄事件」で容疑者2人を逮捕したことを発表した。逮捕されたのは住所不定・無職の前田広樹被告(32)と山口優被告(33)。 ※住所や職業は起訴時、年齢は2024年10月17日現在のもの 起訴状によると2人は、2022年11月仙台市青葉区の自宅アパートで知人で当時22歳の男性の首をタオルのようなもので締め付け、殺害。遺体をチェーンソーで切断しスーツケースに入れ若林区荒浜地区に遺棄したとされている。 前田被告の裁判員裁判について10月29日、弁護人による被告人質問が行われた。 ■「暴力を加えれば部屋を出ていくだろう」 部屋を荒らされた怒りから2022年7月頃から前田被告と山口被告が同居する仙台市青葉区のアパートの一室に居候していた被害者の男性(当時22)。 前田被告らは男性に何度も退去を命じたものの「一緒にいさせてください」などと懇願されていたという。「暴力を加えれば部屋を出ていくだろう」と思いその行為は日を追うごとにエスカレートしていた。 2022年11月10日、外出先から前田被告と山口被告が帰宅すると部屋が荒らされていた状態だったという。リビングのテーブルの上のものは倒れ、ソファーがずれた状態、ゲームソフトなども部屋に散らばっていた。被害者の男性(当時22)のてんかんの発作による影響だった。 ■殺害のきっかけは「むかついた」 殺害当時について、弁護人が前田被告へ質問した。 弁護人: 「家の中は荒れていてどう感じた」 前田被告: 「なんで荒れているんだろうと思いました。むかつきました。」