【がんばれ!郷土力士】大の里4敗 大関で初の連敗 遠藤6勝、輝も
大相撲九州場所(福岡国際センター)11日目の20日、新大関大の里は東前頭6枚目の隆の勝に押し出され、痛恨の4敗目を喫した。1敗で優勝争い首位の隆の勝を引きずり降ろす好機だったが、相手の予想外の立ち合いに体勢を崩され、大関として初の連敗。それでも大の里は「まだ終わってない。切り替える」と前を向いた。 【写真】隆の勝に攻められる大の里 立ち合いで左に動いた隆の勝に対応するもバランスが崩れた大の里。喉輪で体勢を起こされると、両手を差されて一気に押し込まれ土俵を割った。八角理事長(元横綱北勝海)も「ずれた立ち合いは想定外だったのだろう」との見方を示した。 大の里は支度部屋では吹っ切れたように笑顔も見せ「良くない部分が出ている。(終盤の)5日間が大事と思ってきたけど負けてしまった。また明日に向けて集中する」と反省を口にした。 東前頭7枚目の遠藤は西前頭11枚目の明生を下して6勝目。左をのぞかせて明生を寄り立て力強く押し出した。「勝つと気持ちが前向きになる」と気合を入れた。 東十両2枚目の輝も西十両5枚目の友風を撃破して6勝目を挙げた。土俵際のはたきに足を運んで友風を押し出し「攻め続けられたことが勝ちにつながった」と納得の表情だった。 ●炎鵬6連勝 西三段目56枚目の炎鵬(金沢市出身、金沢学院大OB、伊勢ケ浜部屋)は1番相撲から6連勝とし、全勝に王手をかけた。18歳の野田(藤島部屋)を巧みに寄り切り「一回り下か。怖いっすね」と苦笑。三段目の無敗は炎鵬と藤闘志の2人に絞られ「(優勝して)インタビュールームに行ってみたい。眠っていたものが覚めてきた」と闘志を燃やした。 ●欧勝海が休場 西十両14枚目の欧勝海が20日、「左肩関節唇損傷で1週間の休場を要する見込み」との診断書を提出して休場した。初日から9連勝し、10日目に初黒星を喫したが十両首位だっただけに苦渋の決断。師匠の鳴戸親方(元大関琴欧洲)は8日目の大青山戦で痛めた左肩が悪化したと説明し「本人は再出場したいと話しているが、分からない」と述べた。休場は序二段時代の2022年名古屋場所以来で7度目となる。